2026年3月13日、アニメ『銀河鉄道999』のメーテル役や、オードリー・ヘプバーンの日本語吹き替えで知られる声優・池田昌子さんの訃報が発表された。池田さんは2026年3月3日午後0時27分、脳出血のため87歳で亡くなった。所属していた東京俳優生活協同組合(俳協)が公式サイトで公表した。
1939年1月1日生まれ、東京都出身。『エースをねらえ!』の竜崎麗香(お蝶夫人)、『銀河鉄道999』のメーテルをはじめ、アニメ、洋画吹き替え、テレビ番組のナレーション、CMまで幅広い分野で活躍した。2026年11月現在、池田さんが残した代表的な仕事と、長年にわたる声優としての功績を振り返る。
【プロフィール】池田昌子さんの生年月日・出身地・所属事務所と声優としての経歴

池田昌子(いけだ・まさこ)さんは、1939年1月1日生まれの東京都出身。子役として芸能活動を始め、舞台やテレビドラマを経験した後、ラジオドラマやアニメーション、洋画吹き替えの分野で活躍した声優・俳優である。
声だけで人物の感情や存在感を表現する演技に定評があり、気品のある落ち着いた声質は、長年にわたって多くの作品で重宝された。
池田昌子さんの基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 池田昌子(いけだまさこ) |
| 生年月日 | 1939年1月1日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 没年月日 | 2026年3月3日 |
| 享年 | 87歳 |
| 死因 | 脳出血 |
| 職業 | 声優・俳優・ナレーター |
| 所属事務所 | 東京俳優生活協同組合(俳協) |
| 代表作 | 『銀河鉄道999』『エースをねらえ!』など |
| 主な受賞歴 | 第1回声優アワード功労賞 |
子役から声優へ、長いキャリアの出発点
池田さんは幼少期から芸能活動に携わり、子役として映画や舞台などに出演した。その後、NHKラジオドラマ『牛若丸』での出演を経て、声の演技の世界でも活動を広げていく。
劇団ちどり、劇団現代劇場などを経て、東京俳優生活協同組合に所属。俳優として培った表現力を声の演技にも生かし、アニメーションだけでなく、海外映画の吹き替えでも存在感を発揮した。
特に注目したいのは、池田さんのキャリアがアニメ声優だけに限定されていなかった点だ。
海外の名女優の吹き替え、テレビ番組のナレーション、企業CMなど、映像作品の種類を問わず活躍した。声優という職業の表現領域が広がっていく過程を、長年にわたって支えた一人だった。
【訃報】2026年3月3日に脳出血で逝去、享年87歳
池田昌子さんの訃報は、2026年3月13日に所属事務所の東京俳優生活協同組合から発表された。
公式発表によると、亡くなったのは同年3月3日午後0時27分。死因は脳出血で、享年87歳だった。
所属事務所が発表した訃報の内容
俳協は公式サイトに訃報を掲載し、長年にわたって池田さんを応援してきた人々への感謝と、生前の厚誼への謝意を伝えた。
葬儀については、親族の意向により近親者のみで執り行われたという。また、親族への取材や弔問を遠慮するよう呼びかけている。
今回の発表で公表された死因は脳出血である。発症の経緯や詳しい病状、療養期間などについては、発表文に記載されていない。
死去から発表までの経緯
今回の訃報では、亡くなった日と発表された日が異なる点も確認しておきたい。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 1939年1月1日 | 東京都で誕生 |
| 2026年3月3日 | 午後0時27分、脳出血のため逝去 |
| 2026年3月13日 | 俳協が公式サイトで訃報を発表 |
| 2026年3月13日以降 | 各報道機関が代表作や声優としての功績を報道 |
| 2026年11月現在 | 代表作や過去の出演映像、吹き替え作品などを通じて功績が伝えられている |
発表までに10日間の期間があったが、これは所属事務所が公表した日程上の事実である。発表が遅れた理由について、独自の事情を推測することはできない。
なお、池田さんは1939年1月1日生まれで、2026年3月3日に亡くなったため、満年齢でも87歳となる。報道で伝えられた享年87歳と生年月日に矛盾はない。
【代表作一覧】メーテル・お蝶夫人・火の鳥など、池田昌子さんの出演作品
池田昌子さんの代表作を語るうえで欠かせないのが、『銀河鉄道999』と『エースをねらえ!』である。
どちらも作品を象徴する印象的な女性キャラクターであり、池田さんの声がキャラクターの魅力を形づくった。
『銀河鉄道999』メーテル役
池田さんの代表作として最も広く知られているのが、松本零士さん原作の『銀河鉄道999』のメーテル役だ。
メーテルは、主人公・星野鉄郎とともに宇宙を旅する謎めいた女性。長い金髪と優雅な立ち姿、落ち着いた物腰が特徴で、作品の象徴的な存在となっている。
池田さんの演技は、メーテルの持つ神秘性、包容力、どこか寂しげな雰囲気を声だけで表現した。
特に、鉄郎を見守る場面では優しさを感じさせながらも、すべてを語らない人物としての奥行きを残している。
2020年の声優インタビューでは、池田さん自身もメーテルを思い出深い役として振り返っている。原作者の松本零士さんからキャラクターのイメージについて話を聞いたことや、オードリー・ヘプバーンの吹き替え経験が作品との縁につながったことを語っていた。
『エースをねらえ!』竜崎麗香(お蝶夫人)役
もう一つの代表作が、テニス漫画を原作とする『エースをねらえ!』の竜崎麗香役だ。
竜崎麗香は、周囲から「お蝶夫人」と呼ばれる名門テニス部の実力者。優雅な振る舞いと気品を持ちながら、競技に対しては厳しく、強い責任感を備えたキャラクターである。
池田さんの声は、竜崎麗香の高貴さや威厳を表現するうえで大きな役割を果たした。
メーテルと竜崎麗香は、どちらも気品のある女性だが、人物像は異なる。
メーテルには包み込むような優しさと神秘性があり、竜崎麗香には勝負の世界で培われた誇りと厳しさがある。池田さんは声のトーンや間の取り方を通じて、それぞれの人物像を描き分けた。
そのほかのアニメ・特撮作品
池田さんは、時代を超えてさまざまなアニメや特撮作品にも出演している。
代表的な出演作には、次のような作品がある。
- 『火の鳥』:火の鳥役
- 『宇宙兄弟』:金子シャロン役
- 『HUNTER×HUNTER キメラアント編』:女王役
- 『こんにちは!アン』:ナレーション
- 『ウルトラマン物語』:ウルトラの母役
- 『ウルトラマンメビウス』:ウルトラの母役
- 『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』:ウルトラの母役
また、ゲーム作品では『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』のハイデリン役、『ワールド オブ ファイナルファンタジー』のリヴァイアサン役などを担当した。
このように、池田さんの出演歴は一つのキャラクターや作品ジャンルだけでは説明できないほど幅広い。
【洋画吹き替え・ナレーション】オードリー・ヘプバーンから綾鷹CMまで
池田昌子さんのもう一つの大きな功績が、海外映画の日本語吹き替えである。
なかでもオードリー・ヘプバーンの吹き替えは、池田さんを代表する仕事として知られている。
オードリー・ヘプバーンの吹き替えを長年担当
池田さんは、オードリー・ヘプバーンが出演した数多くの映画で日本語吹き替えを担当した。
代表的な作品は以下の通り。
- 『ローマの休日』
- 『マイ・フェア・レディ』
- 『ティファニーで朝食を』
- 『オールウェイズ』
- 『麗しのサブリナ』
- 『戦争と平和』
オードリーの演技にある透明感や繊細な感情表現を、日本語の声でどのように伝えるか。その難しい役割を長年担ってきたのが池田さんだった。
2022年公開のドキュメンタリー映画『オードリー・ヘプバーン』でも、池田さんはナレーションを担当している。
これは単に過去の吹き替え作品に出演したというだけではない。オードリーの魅力を日本の観客に伝える声として、長く親しまれてきたことを示す仕事でもある。
吹き替えに対する池田さん自身の考え
2020年に公開された声優専門メディア「声優道」のインタビューでは、池田さんがオードリー・ヘプバーンの吹き替えについて率直な考えを語っている。
特に印象的なのは、『ローマの休日』のアン王女を演じ直すことへの難しさを振り返った部分だ。
池田さんは、映画に映るオードリーの若々しい透明感や初々しさは、その年代だからこそ表現できる魅力だと考えていた。
加えて、録音を繰り返すなかで、映像の人物は年齢を重ねない一方、演じる声優自身は年齢を重ねていくという、吹き替えならではの難しさにも触れている。
こうした発言からは、単に過去の演技を再現するのではなく、作品や俳優の魅力に誠実に向き合おうとする姿勢がうかがえる。
メリル・ストリープなどの吹き替えも担当
池田さんの吹き替え実績は、オードリー・ヘプバーンだけにとどまらない。
メリル・ストリープやイングリッド・バーグマンなど、海外の著名な俳優の吹き替えも担当していた。
メリル・ストリープの出演作では、『クレイマー、クレイマー』『愛と悲しみの果て』などが代表例として挙げられる。
人物の年齢や性格、作品の雰囲気に合わせて声の表現を調整する吹き替えの仕事は、アニメーションとは異なる技術が求められる。池田さんはその両方で実績を残した。
『綾鷹』のCMナレーションでも活躍
池田さんの声は、アニメや映画だけでなく、テレビ番組や企業CMでも親しまれた。
特に知られているのが、日本コカ・コーラの緑茶ブランド『綾鷹』のCMナレーションだ。
そのほか、以下のような仕事も担当している。
CMナレーション
- 日本コカ・コーラ『綾鷹』
- 日本経済新聞社『日経電子版』
- 日本生命『みらいサポート 女性時代』
テレビ番組のナレーション
- 『ありえへん∞世界』
- 『世界の秘境で大発見!日本食堂』
- 『わかるテレビ』
- 『アートの遺伝子Z』
- 『京都浪漫 悠久の物語』
ナレーションでは、作品の登場人物を演じるときとは異なる、情報を正確に伝える表現力が求められる。
池田さんの落ち着いた声は、視聴者に安心感を与え、番組や商品の世界観を伝える役割も果たしていた。
【受賞歴と功績】声優アワード功労賞・東京アニメアワードでの顕彰
池田昌子さんの長年の活動は、声優業界やアニメーション業界からも評価されている。
2007年、第1回声優アワードで功労賞を受賞
池田さんは2007年に開催された第1回声優アワードで功労賞を受賞した。
声優アワードの公式記録では、池田さんは大平透さん、小原乃梨子さん、向井真理子さんとともに功労賞の受賞者として掲載されている。
この功労賞は、長年にわたって外国映画の吹き替えを含む多様なジャンルで貢献してきた声優を顕彰するものだ。
アニメだけでなく、洋画吹き替えやナレーションなど幅広い分野で仕事をしてきた池田さんの経歴を考えると、この受賞はその活動を象徴するものといえる。
2020年にはアニメ功労部門でも顕彰
池田さんは、東京アニメアワードフェスティバル2020のアニメ功労部門でも顕彰された。
同部門は、アニメーション産業や文化の発展に貢献した人物を対象に、長年の功績をたたえるものだ。
池田さんは『劇場版 銀河鉄道999』のメーテル役などを代表的な実績として紹介された。
2007年の声優アワードと2020年のアニメ功労部門という二つの顕彰は、池田さんの仕事が声優業界だけでなく、アニメーション文化全体において評価されてきたことを示している。
【プロの結論】池田昌子さんが声優界に残した功績とは?
池田昌子さんのキャリアを振り返ると、特に注目すべき点は三つある。
第一に、キャラクターの個性を声だけで確立したことだ。
メーテルやお蝶夫人のように、作品を知らない人でも声や人物像を思い浮かべられるキャラクターを演じたことは、声優として大きな実績である。
第二に、アニメーションと洋画吹き替えの両方で第一線の仕事を続けたことだ。
アニメのキャラクターを演じる技術と、実写俳優の表情や口の動きに合わせる吹き替えの技術は異なる。池田さんはそれぞれの分野で長く活動し、声の表現の幅を示した。
第三に、声優という仕事に対する専門性を大切にしていたことだ。
声優道のインタビューでは、年齢による声の変化や身体のコンディションについても具体的に語っている。日々のストレッチや歩く習慣を大切にし、自分の出したい声を維持するために努力していたという。
ここには、長く仕事を続けるための職業人としての意識が表れている。
池田さんの功績を評価するとき、代表作の数だけを見るのでは十分ではない。
メーテルというキャラクターを通じてアニメファンに記憶され、オードリー・ヘプバーンの吹き替えを通じて映画ファンにも親しまれ、CMやナレーションを通じて幅広い視聴者に声を届けてきた。
一人の声優が、アニメ・映画・テレビ・広告という異なるメディアを横断し、それぞれに記憶に残る仕事を築いたこと。これこそが池田昌子さんのキャリアを評価するうえで、最も要点である。
【よくある質問】池田昌子さんに関するFAQ
Q1:池田昌子さんはいつ亡くなりましたか?
A1:2026年3月3日午後0時27分に亡くなりました。所属していた東京俳優生活協同組合が3月13日に発表しています。
Q2:池田昌子さんの死因は何ですか?
A2:所属事務所の公式発表によると、死因は脳出血です。享年87歳でした。
Q3:池田昌子さんの代表作は何ですか?
A3:『銀河鉄道999』のメーテル役、『エースをねらえ!』の竜崎麗香(お蝶夫人)役が代表作です。そのほか『火の鳥』『宇宙兄弟』『HUNTER×HUNTER』などにも出演しています。
Q4:オードリー・ヘプバーンの吹き替えも担当していたのですか?
A4:はい。『ローマの休日』『マイ・フェア・レディ』『ティファニーで朝食を』『麗しのサブリナ』など、オードリー・ヘプバーンの出演作品の多くで日本語吹き替えを担当しました。
Q5:池田昌子さんは声優アワードを受賞していますか?
A5:はい。2007年の第1回声優アワードで功労賞を受賞しています。また、2020年には東京アニメアワードフェスティバルのアニメ功労部門でも顕彰されました。
Q6:池田昌子さんは『綾鷹』のCMにも出演していたのですか?
A6:映像に出演する俳優としてではなく、CMナレーションを担当していました。『綾鷹』のほか、『日経電子版』や日本生命のCMでもナレーションを務めています。
まとめ:池田昌子さんの声と功績は作品を通じて受け継がれる
声優・池田昌子さんは、2026年3月3日に脳出血のため87歳で逝去した。
『銀河鉄道999』のメーテル、『エースをねらえ!』の竜崎麗香、オードリー・ヘプバーンの吹き替えなど、世代やジャンルを超えて親しまれる仕事を数多く残している。
加えて、『火の鳥』『宇宙兄弟』などのアニメ出演や、『綾鷹』のCMナレーション、テレビ番組の語りなど、幅広い分野で活躍した。
第1回声優アワードの功労賞や東京アニメアワードフェスティバル2020での顕彰も、その長年の功績を裏付けている。
池田さんが演じたメーテルやお蝶夫人、そして吹き替えを担当したオードリー・ヘプバーンの作品は、これからも映像作品として視聴され続ける。
作品の中で生き続ける声。それこそが、池田昌子さんが日本のアニメーション・吹き替え文化に残した大きな遺産である。
主な確認資料・根拠
- 東京俳優生活協同組合の公式訃報
- ORICON NEWSのプロフィール・出演作品一覧
- テレビ朝日の訃報・経歴報道
- 声優アワード公式受賞記録
- 声優専門メディア「声優道」の2020年インタビュー
- 東京アニメアワードフェスティバルの顕彰記録