加藤シゲアキの舞台キャリアを振り返ると、2008年の初期公演から、社会問題や人間関係を扱う会話劇、海外文学を原作とした大作まで、作品のジャンルが広がっている。
特に2017年の『グリーンマイル』、2021年の『モダンボーイズ』、2022年の『粛々と運針』、2023年の『エドモン』は、俳優としての表現の幅を知るうえで押さえておきたい作品だ。
加藤シゲアキの歴代舞台一覧
1.『こんなんやってみました。』(2008年)
- 東京公演:7月14日~30日
- 大阪公演:8月2日~8日
- 会場:東京グローブ座、シアター・ドラマシティ
加藤の舞台活動を語る際に出発点となる作品。STARTO ENTERTAINMENTの公式バイオグラフィーにも掲載されている。
後年の本格的なストレートプレイとは異なる初期の舞台活動として位置づけられる公演だ。
2.『SEMINAR』(2009年)
- 東京公演:5月17日~6月3日
- 大阪公演:6月9日~14日
- 役どころ:ローレン
- 共演:賀来千香子、加藤夏希、中村倫也ら
加藤にとって初主演舞台となった作品。
物語はイタリア・フィレンツェ郊外のセミナーハウスが舞台。美術史を学ぶ青年ローレンを中心に、学生たちの人間関係や恋愛、葛藤を描く。
当時21歳だった加藤が、複雑な人間関係を背負う主人公に挑んだ点でも、初期の代表的な舞台経験といえる。
3.『6月のビターオレンジ』(2011年)
- 東京公演:6月3日~26日
- 大阪公演:7月1日~6日
- 役どころ:深野達也
- 共演:城島茂、朝海ひかるら
加藤が演じた深野達也は、何でもできる優等生の弟。城島茂が演じる兄・深野直樹とは対照的な人物として描かれた。
物語は、長年離れて暮らしていた兄弟が、父親の余命が残りわずかだと知って故郷に戻るところから動き出す。
家族の再会と複雑な人間関係を描いたヒューマンコメディーであり、加藤の繊細な人物表現を知るうえで興味深い作品だ。
4.『中の人』(2014年)
- 東京公演:4月25日~5月11日
- 大阪公演:5月16日~18日
- 共演:小松彩夏、山内圭哉、加藤諒、伊藤正之ら
- 脚本:マギー
- 演出:河原雅彦
約3年ぶりとなった加藤の主演舞台。
東京グローブ座の公式アーカイブでは、東京・大阪の上演期間と出演者、脚本家、演出家が記録されている。
特に注目したいのは、演出を担当した河原雅彦との仕事だ。河原は後年の『AmberS -アンバース-』でも演出を担当しており、加藤の舞台活動において複数の時期に接点を持つクリエイターとなっている。
5.『グリーンマイル』(2017年)
- 東京公演:9月30日~10月22日
- 京都公演:11月4日~8日
- 役どころ:ポール・エッジコム
- 原作:スティーヴン・キング
スティーヴン・キングの小説『グリーンマイル』を原作とする舞台で、加藤が主演を務めた。
物語の中心となるのは、アメリカ南部の刑務所で看守として働くポール・エッジコムと死刑囚たちの交流。
1999年にはトム・ハンクス主演で映画化された名作であり、2017年の舞台版は世界初の舞台化としても話題になった。
加藤は映画版でトム・ハンクスが演じた主人公に挑戦。アイドルとしての活動とは異なる、重厚な人間ドラマを背負う役柄だった。
6.『モダンボーイズ』(2021年)
- 東京公演:4月3日~16日
- 大阪公演:4月28日~30日(公演中止)
- 役どころ:矢萩奏
- 作:横内謙介
- 演出:一色隆司
1994年に上演された青春群像劇を、新たな演出でよみがえらせた作品。
加藤が演じる矢萩奏は、プロレタリア革命を志す学生。警察から逃れるために浅草のレビュー小屋に身を隠したことをきっかけに、芸名「浅草エフリィ」として人気者になっていく。
革命を目指す青年が、舞台芸術と仲間との出会いを通じて自分の生きる場所を見つけていく物語だ。
東京公演は予定どおり上演された一方、大阪公演は中止となった。公演日程を調べる際には、この違いにも注意したい。
7.『粛々と運針』(2022年)
- 東京公演:3月8日~27日
- 大阪公演:4月8日~10日
- 役どころ:築野一
- 作:横山拓也
- 演出:ウォーリー木下
- 共演:須賀健太、徳永えり、前野朋哉、多岐川裕美ら
加藤が演じた築野一は、築野家の長男。
弟の紘とともに母親を見舞った際、母親からある男性を紹介される。その後、母親の病気や人生の最期をめぐる家族の葛藤が浮かび上がってくる。
一方、別の家庭では新しい命を迎えるかどうかという問題が持ち上がる。
死にゆく命と生まれてくる命。2つの家庭を通して、生き方や家族の選択を問いかける会話劇である。
PARCO STAGEの公演紹介では、加藤が演じる一を築野家の長男と説明している。役柄の内面を丁寧に表現するタイプの作品だった。
8.『エドモン~「シラノ・ド・ベルジュラック」を書いた男~』(2023年)
- 東京公演:4月1日~16日
- 大阪公演:4月22日~24日
- 役どころ:エドモン・ロスタン
- 作:アレクシス・ミシャリク
- 上演台本・演出:マキノノゾミ
加藤が演じたのは、実在したフランスの劇作家エドモン・ロスタン。
創作のスランプに陥っていたエドモンが、大女優サラ・ベルナールから大きな仕事を引き受けることになる。ところが、約束した新作の初日まではわずか3週間。恋愛問題や舞台関係者とのトラブルに振り回されながら、名作『シラノ・ド・ベルジュラック』を書き上げようとする。
劇中劇の要素を持つドタバタ喜劇で、加藤が演じるエドモンは舞台上をめまぐるしく動き回る役柄だった。
小説家として活動する加藤と、作品を書けずに追い詰められる劇作家エドモン。創作をテーマとした役柄であることも、作品の興味深いポイントだ。
2025年には『エドモン』が再演
2023年の初演から約2年後、2025年4月7日から5月24日にかけて『エドモン』が再演された。
公演は次の4地域で実施された。
- 東京:PARCO劇場、4月7日~30日
- 大阪:東大阪市文化創造館、5月9日・10日
- 福岡:福岡市民ホール、5月17日・18日
- 愛知:豊田市民文化会館、5月24日
演出は初演に続いてマキノノゾミ。加藤も引き続きエドモン・ロスタン役を務めた。
PARCO STAGEの公演紹介によると、初演では約2万人の観客を動員。再演では村田雄浩、瀧七海、細田善彦、堀部圭亮、安蘭けいらが共演した。
2025年の再演は、加藤の舞台俳優としてのキャリアを考えるうえでも大きな節目となった。初演で演じた役を再び担当することは、作品への理解や演技の積み重ねを生かせる機会でもある。
【役どころから分析】加藤シゲアキの舞台俳優としての強み

加藤の舞台出演歴を時系列で見ると、単に出演作品が増えただけではなく、扱う題材や役柄の方向性にも変化がある。
1.若者の葛藤や人間関係を描く作品
初期の『SEMINAR』や『6月のビターオレンジ』では、青年や家族の中の人物を演じている。
とりわけ『6月のビターオレンジ』の深野達也は、優等生の弟という設定。兄との対照的な関係性が、物語の中心に置かれていた。
2.社会や歴史を背景にした重厚な役柄
『グリーンマイル』や『モダンボーイズ』では、作品の背景となる社会や時代と向き合う人物を演じた。
前者では刑務所の看守、後者では戦前の社会運動に関わる青年という異なる立場を経験している。
3.命や創作をテーマにした作品
『粛々と運針』では家族と命の選択、『エドモン』では創作に追い込まれる劇作家を演じた。
いずれも人物の内面や葛藤が物語の大きな部分を占める。
加藤は2012年に小説『ピンクとグレー』で作家デビューし、その後も小説やエッセイを発表してきた。2021年には『オルタネート』で吉川英治文学新人賞と高校生直木賞を受賞している。こうした文学活動と舞台での経験が並行している点は、彼のキャリアを理解するうえで重要だ。
4.俳優から舞台の創作者へ
2026年の『AmberS -アンバース-』では、原作・脚本・クリエイティブプロデューサーを担当した。
ここには、既存の戯曲を演じるだけでなく、自ら物語の世界を作り上げる仕事への広がりが見える。
加藤は2021年にも舞台『染、色』の脚本を手掛けている。小説家としての経験を演劇に持ち込む活動は、2026年に突然始まったものではない。
【舞台チケット情報】今後の公演を見逃さないための確認方法
2026年11月5日現在、『2時22分 ゴーストストーリー』と『AmberS -アンバース-』はどちらも公演を終了している。
そのため、この2作品について現在購入できる通常公演チケットはない。
次回の加藤シゲアキ出演舞台が発表された場合は、次の順番で確認すると情報を整理しやすい。
1. STARTO ENTERTAINMENT公式プロフィール:出演決定や公演情報の掲載を確認する。
2. 公演主催者の公式サイト:上演期間、会場、出演者、役どころを確認する。
3. 公式チケット販売案内:ファンクラブ先行、プレイガイド先行、一般発売日、座席料金を確認する。
4. 公演直前の案内:出演者変更、公演中止、当日券の有無などを確認する。
特に注意したいのが、過去公演のチケット情報が検索結果に残っているケースだ。
『エドモン』の2023年公演や2025年再演、『2時22分 ゴーストストーリー』の2026年公演情報が検索に表示されても、それだけで現在チケットを購入できるとは限らない。
公演終了日と販売終了日を照合し、公式の販売状況を基準に判断したい。
また、主催者の同意がない有償転売や、正規の販売元を確認できない取引には注意が必要だ。
【よくある質問】加藤シゲアキの舞台出演に関するFAQ
Q1:加藤シゲアキは2026年現在、舞台に出演していますか?
A1:2026年には『2時22分 ゴーストストーリー』で主演を務めたほか、『AmberS -アンバース-』では原作・脚本・クリエイティブプロデューサーを担当しました。11月5日時点で、次の個人舞台出演予定は公式発表で確認できません。
Q2:加藤シゲアキの代表的な歴代舞台作品は何ですか?
A2:『SEMINAR』『6月のビターオレンジ』『グリーンマイル』『モダンボーイズ』『粛々と運針』『エドモン』などが挙げられます。2026年には『2時22分 ゴーストストーリー』も加わりました。
Q3:『エドモン』は2023年と2025年で何が違いますか?
A3:2023年が日本初演、2025年が再演です。加藤シゲアキは両公演で主人公エドモン・ロスタンを演じ、2025年には東京・大阪・福岡・愛知の4地域で上演されました。
Q4:『AmberS -アンバース-』に加藤シゲアキは出演していますか?
A4:加藤は出演俳優ではなく、クリエイティブプロデューサー・原作・脚本を担当しています。主演は大橋和也と寺西拓人です。
Q5:加藤シゲアキの次回舞台公演はいつですか?
A5:2026年11月5日時点で、次回の個人舞台出演日程は公式発表されていません。新しい公演情報は所属事務所と各主催者の公式発表で確認できます。
まとめ:加藤シゲアキの舞台活動は俳優と作家の両面へ
加藤シゲアキの舞台活動は、2008年の『こんなんやってみました。』から始まり、『SEMINAR』『6月のビターオレンジ』『中の人』『グリーンマイル』『モダンボーイズ』『粛々と運針』『エドモン』と続いてきた。
2025年には『エドモン』が再演され、2026年には『2時22分 ゴーストストーリー』で主演を務めた。さらに『AmberS -アンバース-』では原作・脚本を担当し、舞台を作る側としても存在感を示している。
今回の舞台出演歴から読み取れるのは、俳優としての活動と小説家としての創作活動が、それぞれ独立したものではなく、舞台という場所で交差していることだ。
2026年11月現在、次回の舞台出演は未発表。 ただし、過去の出演歴だけでなく、オリジナル作品の創作まで手掛けるようになったことを踏まえると、今後の舞台活動では出演者としての新作だけでなく、脚本や企画に関わる仕事にも注目したい。
加藤シゲアキの舞台を追いかける読者にとっては、次の出演発表とともに、どのような物語を新たに生み出すのかも楽しみなポイントとなる。