ナポリの窯の社長が短期間で変わったように見える理由は、ブランド運営会社と持株会社、さらに株主企業の代表者がそれぞれ異なるためです。
そもそもストロベリーコーンズといちごホールディングスは別会社
会社の沿革を確認すると、現在の株式会社ストロベリーコーンズは、1983年10月14日に設立された旧株式会社ストロベリーコーンズから、2003年4月1日の会社分割によって新設された会社です。旧会社は現在の株式会社いちごホールディングスにあたります。
このため、両社の名称が似ているのは偶然ではありません。歴史的につながりのある企業ですが、現在は別法人として役割を分担しています。
2026年11月時点の企業関係
この資本関係は、太洋物産の2026年9月30日付開示資料と、2026年4月の株式交換関連資料を組み合わせることで確認できます。いちごホールディングスがストロベリーコーンズを傘下に持ち、AI DININGがいちごホールディングスの全株式を取得した構造です。
いちごホールディングスの代表者は誰?
ここも混乱しやすいポイントです。いちごホールディングスの代表者は、公開された資料の時点によって名前が異なります。
- 2025年11月:木野将徳氏が代表取締役CEO。
- 2026年7月3日の会社発表:大塚康平氏が代表取締役社長。
- 2026年9月30日の太洋物産の譲渡資料:星野智之氏が代表取締役。
- 2026年9月30日の譲渡先AI DINING:木野将徳氏が代表取締役。
- 2026年10月1日のストロベリーコーンズ発表:秋山舜氏が代表取締役社長。
これらは異なる会社、異なる時点の役職情報です。特に、木野氏がAI DININGの代表者であることと、秋山氏がストロベリーコーンズの代表者であることは両立します。
なお、ストロベリーコーンズ公式サイトの特定商取引法に基づく表記には、中井浩幸氏が「事業推進GM・運営統括責任者」と記載されています。これは特商法上の運営統括責任者であり、代表取締役社長とは別の役職です。肩書きを混同しないことも大切です。
ナポリの窯は親会社変更後も営業している?
はい。太洋物産が宅配ピザ事業から撤退したことは、ナポリの窯というブランドの終了を意味しません。
実際、ストロベリーコーンズは2026年10月1日に東京都国立市の「ナポリの窯 国立矢川店」のオープンを発表しています。同店はクリエイターのチートレニーじゅん。氏が運営する店舗として紹介されました。
新規店舗の出店が続いていることからも、株主の変更とブランドの営業継続は分けて考える必要があります。
【プロの結論】ナポリの窯の経営体制を判断するときの3つのポイント

今回の一連の経営変更から読み取れるのは、ナポリの窯が単純な社長交代ではなく、資本関係と経営陣の両方を組み替えてきたということです。
1. 社長とオーナーは必ずしも同じ人物ではない
秋山氏はストロベリーコーンズの代表取締役社長、木野氏はAI DININGの代表取締役です。加えて、AI DININGの株主構成と代表者も同じ概念ではありません。
会社の経営責任者、株式を保有する企業、親会社の経営者は、それぞれ異なる役割です。経営ニュースを読む際には、誰が代表者なのかだけでなく、どの法人の代表者なのかまで確認する必要があります。
2. ヒカルの参加は広告戦略だけでは評価できない
ヒカル氏の経営参加は、商品の知名度向上だけでなく、商品企画、デジタルマーケティング、販売戦略を変える試みです。
ただし、SNSで話題になることと、企業の利益が継続的に増えることは別問題です。今後の評価では、話題性だけではなく、リピート購入、商品利益率、店舗運営の安定性なども重要になります。
3. 2026年の最大の課題は経営の安定化
2026年7月から9月までの太洋物産による子会社化と再譲渡は、経営計画と実際の事業運営の間に課題があったことを示しています。
今後の焦点は、秋山氏の運営体制が安定するか、木野氏が代表を務めるAI DININGがどのように親会社として関与するか、そしてヒカル氏のマーケティング戦略が収益につながるかという3点です。
特に、全国の店舗網を維持しながら固定費を管理し、既存顧客と新規顧客の双方を獲得できるかが、経営再建を評価するうえでの重要な判断材料になります。
【ナポリの窯の社長】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、ナポリの窯の社長は誰ですか?
A1:運営会社である株式会社ストロベリーコーンズの代表取締役社長は秋山舜氏です。2026年10月1日の同社公式プレスリリースで確認できます。
Q2:木野将徳氏はナポリの窯の社長を辞めたのですか?
A2:木野氏は2025年11月にストロベリーコーンズの代表取締役CEOを務めていましたが、2026年10月時点ではAI DINING株式会社の代表取締役です。現在のストロベリーコーンズ社長は秋山氏です。
Q3:ヒカルはナポリの窯の副社長を続けていますか?
A3:2026年7月の公式発表では、いちごホールディングスの副社長執行役員CMOです。また、10月1日のストロベリーコーンズの発表でも副社長として紹介されています。
まとめ:ナポリの窯の社長は秋山舜氏、親会社はAI DININGへ
2026年11月4日時点で、ナポリの窯の運営会社である株式会社ストロベリーコーンズの代表取締役社長は秋山舜氏です。
木野将徳氏は、2026年9月30日の株式譲渡先であるAI DINING株式会社の代表取締役を務めています。ヒカル氏は2025年に親会社の取締役として経営に参加し、2026年7月には副社長執行役員CMOとして紹介されました。
そして、2026年9月30日に太洋物産がいちごホールディングスの全株式を6億5,000万円で譲渡したことで、親会社の構造も変わりました。
今回の動きを整理すると、重要なのは次の3点です。
- 運営会社の社長:秋山舜氏
- 親会社の株主企業:AI DINING株式会社
- AI DININGの代表:木野将徳氏
ナポリの窯は親会社変更後も営業を継続しています。今後は、秋山氏を中心とした運営体制の安定化、木野氏の経営方針、ヒカル氏のブランド戦略がどのような成果を生むかが注目されます。
社長の名前だけを追うのではなく、運営会社・親会社・株主・役員の役割を分けて見ることが、ナポリの窯の経営状況を正しく理解するためのポイントです。