鳥取県鳥取市の中心部、職人町に店を構える「武蔵屋食堂」。1912年(明治45年)創業という長い歴史を持ち、鳥取名物として知られる「素ラーメン」発祥の店として、地元客や観光客から親しまれている老舗食堂です。
看板メニューの素ラーメンは、一般的なラーメンとは異なり、カツオや昆布から取った和風だしに中華麺を合わせた独特の一杯。加えて、牛肉を使った個性的なカツ丼や、昔ながらの焼めし、うどん、そばなども楽しめます。2026年の最新掲載情報をもとに、創業の歴史、料理の特徴、メニュー価格、口コミ・評判、鳥取駅からのアクセスまで詳しく紹介します。
【武蔵屋食堂とは?】鳥取市で114年の歴史を刻む老舗食堂

武蔵屋食堂は、鳥取県鳥取市職人町15にある大衆食堂です。創業は明治45年にあたる1912年。2026年には創業114年にあたる、鳥取市を代表する歴史ある飲食店の一つです。
店の最大の特徴は、昔ながらの食堂らしい幅広い品ぞろえと、代々受け継がれてきた料理の味にあります。ラーメン専門店ではなく、うどん、そば、丼物、ご飯ものまでそろえているため、訪れる人がそれぞれの好みに合わせて食事を選べます。
明治45年創業から続く味と4代目への継承
武蔵屋食堂の公式サイトでは、初代の思いを受け継ぐ明治45年創業の食堂として紹介されています。
素ラーメンの誕生に関わったのは2代目店主の虎男さんです。そして、2026年8月に掲載された鳥取県の観光情報サイト「食べてみんさい!鳥取食名鑑」では、4代目店主の吉村泰行さんが紹介されています。
100年以上続く店の歴史は、単に昔の料理を保存しているという話ではありません。時代ごとの食材や製法の工夫を取り入れながら、看板料理の基本を守り続けてきたことに価値があります。
現在は鳥取県産小麦を使った自家製麺にも力を入れており、地元の食材を生かした食堂としての個性も際立っています。
鳥取市の老舗食堂として注目される理由
武蔵屋食堂が長く支持されている理由は、素ラーメンという分かりやすい看板料理だけではありません。
牛肉のカツ丼や焼めし、うどんなど、日常の食事として選びやすい料理が充実しています。観光客にとっては鳥取独自の食文化を知る場所であり、地元客にとっては昔から慣れ親しんだ味に戻れる場所でもあります。
鳥取市で歴史ある食堂を探している人にとって、武蔵屋食堂は候補に入れたい一軒です。
【素ラーメン発祥の秘密】和風だしと中華麺が生んだ鳥取の名物
武蔵屋食堂を語るうえで欠かせないのが、鳥取名物の「素ラーメン」です。
素ラーメンとは、うどんに使うような和風だしと中華麺を組み合わせた料理。見た目はシンプルですが、一般的なラーメンとも、うどんとも異なる独自の味わいを持っています。
誕生は昭和30年頃。2代目店主・虎男さんの工夫
武蔵屋食堂の公式サイトによると、素ラーメンは2代目店主の虎男さんが昭和30年頃に考案しました。
誕生の背景には、当時の食事情があります。2023年12月の山陰中央新報の報道では、当時は一般的なラーメンが30円程度だったのに対し、学生にも手頃に食べてもらえるよう、うどんだしを活用した素ラーメンを15円程度で提供したと伝えられています。
つまり、素ラーメンは奇抜な料理を作るために生まれたのではなく、限られた予算でもおいしい食事を楽しんでもらうための工夫から生まれた一杯です。
既存のうどんだしと中華麺を組み合わせるという発想が、結果として鳥取ならではの食文化を作り上げました。
カツオと昆布の和風だしが味の決め手
素ラーメンの中心となるのは、カツオや昆布などから丁寧に取る和風だしです。
鳥取県の観光情報サイトで紹介された吉村泰行店主の説明によれば、だしの取り方によって麺との味の絡み方が変わるため、特に気を使う部分だといいます。
「出汁の取り方次第で、麺との絶妙な旨さの絡みが変わります。」
— 2026年8月掲載「食べてみんさい!鳥取食名鑑」より、店主・吉村泰行さんの発言
スープは濃厚な豚骨や鶏白湯とは対照的で、透明感のあるあっさりした仕上がり。だし由来のほのかな甘みがあり、中華麺と合わせることで独特のまとまりが生まれます。
具材はシンプル。それでも満足感がある理由
素ラーメンの具材は、主に以下の組み合わせです。
- もやし
- かまぼこ
- 青ねぎ
- 天かす
うどんに使われるような具材と、ラーメンらしい中華麺が一つの丼に共存している点が特徴です。
また、麺は鳥取県産小麦を使った自家製麺。2026年2月の地域情報メディア「na-na」の取材記事では、4代目の代から大山小麦を使った麺づくりに取り組んでいることも紹介されました。
おすすめの食べ方は、まず何も加えずにだしの風味を確かめ、その後にコショウを加える方法です。コショウの香りが和風だしと中華麺を引き立てます。一味唐辛子を加えて、うどんに近い味わいに変化させる楽しみ方もあります。
なお、「素」という名前から具材が一切入っていないラーメンを想像する人もいますが、実際には天かすやかまぼこなどが入っています。
【2026年最新メニュー・価格】牛カツ丼と焼めしも見逃せない
武蔵屋食堂の魅力は、素ラーメンだけにとどまりません。公式サイトに掲載されているお品書きには、うどん、そば、ラーメン、丼物、ご飯ものが並びます。
2026年11月時点で公式サイトに掲載されている主なメニュー価格は次のとおりです。
素ラーメンの価格
- 半素ラーメン:380円
- 素ラーメン:550円
- 素ラーメン(大):750円
- 中華そば:780円
- 中華そば(大):980円
- 冷やし中華:880円
初めて訪れるなら、まずは通常サイズの素ラーメンがおすすめです。ほかの料理も試したい人には、380円の半素ラーメンが便利。牛カツ丼や焼めしと組み合わせれば、武蔵屋食堂の名物を一度に楽しめます。
名物の牛カツ丼は一般的なカツ丼とは違う
武蔵屋食堂のもう一つの注目料理が、牛肉を使ったカツ丼です。
公式メニューでは「カツ丼(牛肉)」という名称で850円。鳥取県の観光情報サイトでは、牛カツを使った「上カツ丼」としても紹介されています。
一般的なカツ丼といえば、豚カツを卵でとじた料理を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、武蔵屋食堂の牛カツ丼は、そこに独自のアレンジを加えています。
鳥取市が公開した食に関する紹介資料では、牛カツにケチャップ風味のあんをかけ、トマトを添える武蔵屋流のカツ丼として取り上げられています。
甘酸っぱさを感じる特製あんと牛カツの組み合わせは、昔ながらの食堂料理でありながら個性のある一品です。素ラーメンと一緒に注文すれば、和風だしのあっさりした味と牛カツの食べ応えを対比して楽しめます。
焼めしは昔ながらの食堂らしさが光る一皿
焼めしも見逃せないメニューです。公式サイトでの掲載価格は750円。
2025年12月5日公開のピンズバNEWSでは、フードジャーナリストのはんつ遠藤さんが武蔵屋食堂の焼めしを取材しています。
同記事によれば、鳥取米をサラダ油で調理し、中華系調味料と地元の楠城屋商店のたまりじょうゆを組み合わせた味付けが特徴。玉ねぎ、ニンジン、チャーシューなどの風味も生かされています。
素ラーメンや牛カツ丼の知名度が高い一方、焼めしにも独自の魅力があることが分かります。
その他の主なメニュー価格
- 玉子丼:700円
- 親子丼:730円
- チキン丼:750円
- 天丼:780円
- カレーライス:800円
- チキンカツ丼:800円
- トンカツ丼:800円
- 肉うどん:770円
- 天ぷらうどん:700円
- 鍋焼きうどん:900円
- 肉そば:790円
価格は公式サイト掲載のお品書きを基準にしています。口コミサイトなどには異なる金額が掲載されている場合があるため、注文時には店頭の最新メニューを確認してください。
【武蔵屋食堂の関係性・歴史を整理】創業から名物誕生、現在まで
武蔵屋食堂の特徴を理解するには、創業の歴史、素ラーメンの誕生、現在の店づくりを一つの流れとして見ると分かりやすくなります。
以下に、主要な関係性と確認できる情報を整理しました。
| 人物・要素 | 時期・内容 | 武蔵屋食堂との関係 |
|---|---|---|
| 初代店主・創業者 | 1912年(明治45年) | 武蔵屋食堂を創業。現在まで続く老舗の基礎を築く |
| 2代目・虎男さん | 昭和30年頃(1955年頃) | 鳥取名物となる素ラーメンを考案 |
| 素ラーメン | 昭和30年頃から継承 | カツオ・昆布の和風だしと中華麺を組み合わせた看板料理 |
| 鳥取県産小麦 | 現在の製麺への取り組み | 自家製麺に使用し、地域の食材を生かす |
| 4代目店主・吉村泰行さん | 2026年の紹介記事で確認 | 伝統のだしや素ラーメンの味を受け継ぐ現店主 |
| 焼めし・牛肉のカツ丼 | 現在のメニュー | 素ラーメン以外の人気料理として店の魅力を広げる |
この流れから分かるのは、武蔵屋食堂の魅力が一つの名物料理だけで成立しているわけではないということです。
創業時から続く食堂の基盤があり、2代目の工夫から素ラーメンが誕生し、現在は4代目が地元の小麦や伝統のだしを生かして味を継承しています。
伝統を守ることと、時代に合わせて料理を工夫すること。その両方が、100年以上続く店の強みになっています。
【口コミ・評判を検証】実際に評価されている魅力と注意点
武蔵屋食堂の口コミ・評判を見ると、素ラーメンの独自性と、牛肉のカツ丼をはじめとする丼物への関心が大きな特徴になっています。
良い口コミで注目されるポイント
1. あっさりした和風だしが印象的
素ラーメンについては、うどんだしと中華麺の組み合わせが珍しいという評価が目立ちます。濃厚なラーメンとは異なる、だしの風味を楽しむ料理として支持されています。
2. 牛カツ丼との組み合わせが楽しめる
口コミでは、カツ丼と半素ラーメンを一緒に注文する楽しみ方も見られます。通常サイズのラーメンでは多いと感じる人にとって、半サイズを選べることは大きなメリットです。
3. 昔ながらの食堂らしいメニューの豊富さ
うどんやそば、丼物、焼めしなど選択肢が多く、同行者と好みが異なる場合にも利用しやすい店です。
訪問前に知っておきたい注意点
一方、素ラーメンは一般的な濃厚ラーメンとは方向性が異なります。豚骨のコクや背脂、強い魚介風味などを求めている人には、物足りなく感じられる可能性があります。
また、2026年の口コミにも昼時のにぎわいに触れた投稿があり、食事時間帯は混雑することがあります。
食べログの店舗ページでは、評価3.45、口コミ投稿者191人という掲載状況も確認できます(閲覧時点)。ただし、口コミ評価は利用者の好みや投稿時期によって変化するため、点数だけで判断するより、料理の特徴や利用目的を見て選ぶことが大切です。
武蔵屋食堂がおすすめの人・そうでない人
おすすめできる人
- 鳥取ならではのご当地グルメを食べたい人
- 和風だしを生かしたあっさり系の麺料理が好きな人
- 創業100年以上の老舗食堂に興味がある人
- 牛カツ丼や焼めしなど、昔ながらの食堂料理を楽しみたい人
- 鳥取駅周辺で昼食を探している観光客や出張者
好みが分かれる可能性がある人
- 濃厚な豚骨ラーメンや刺激の強いスープを求める人
- 具材が多い豪華なラーメンを期待している人
- 日曜・祝日に食事できる店を探している人
料理の個性を理解して訪れれば、一般的なラーメン店とは異なる満足感を得られるはずです。
【営業時間・定休日・アクセス・駐車場】鳥取駅からの行き方
武蔵屋食堂は鳥取市の中心部にあり、JR鳥取駅から徒歩でアクセスできます。車でも訪問できますが、駐車スペースや周辺道路には注意が必要です。
2026年の店舗基本情報
- 店名:武蔵屋食堂
- 住所:鳥取県鳥取市職人町15
- 電話番号:0857-22-3397
- 通常営業時間:10:30~21:00
- 定休日:日曜日・祝日
- 最寄り駅:JR鳥取駅
- 駅からの所要時間:徒歩約15分
- 支払い:現金・PayPay
- 席数:19席
営業時間については、公式サイトに10:30~21:00と掲載されています。一方、鳥取県の観光情報サイトには「月曜は15:00まで」との記載もあります。ほかの店舗情報サイトでは通常営業時間が掲載されているため、月曜日に訪問する場合は電話で確認するのが確実です。
15時以降は居酒屋「小次郎」のメニューも
武蔵屋食堂は、昼の食堂営業だけでなく、15時以降は「居酒屋小次郎」としての一面も持っています。
鳥取県の観光情報サイトによると、焼き鳥や日替わりの一品料理、地酒なども提供されています。昼食を楽しむだけでなく、夕方以降に食事やお酒を楽しみたい人にも選択肢があります。
ただし、月曜日の営業については前述のとおり案内に差があるため、夕方の利用では事前確認をおすすめします。
鳥取駅から徒歩・バスでアクセス
徒歩の場合
JR鳥取駅から若桜街道方面を経由し、職人町へ向かいます。距離は約1km、所要時間はおよそ15分です。
駅周辺から歩いて向かえる距離なので、鳥取市内の観光と組み合わせることもできます。
バスの場合
鳥取駅から日本交通または日ノ丸自動車の路線バスを利用し、本町一丁目付近で下車する方法があります。バス停から店までは徒歩約1~2分です。
特に天候が悪い日や、徒歩移動を減らしたい場合にはバスが便利です。
駐車場はある?車で訪れる際の注意点
武蔵屋食堂には店舗周辺の駐車スペースがあります。ただし、駐車可能台数については情報源によって差があり、2026年2月の地域情報記事では3台、まっぷるや2026年7月の訪問情報では5台と紹介されています。
そのため、駐車台数を固定的に考えず、混雑時には満車になる可能性も想定しておきましょう。
また、食べログの店舗情報では周辺道路の一方通行にも注意が必要とされています。車で向かう場合は、事前に地図で進入経路を確認することをおすすめします。
鳥取駅周辺から徒歩やバスで向かう方法もあるため、駐車場の混雑が心配な場合は公共交通機関を利用すると安心です。
【よくある質問】武蔵屋食堂に関するFAQ
Q1:武蔵屋食堂は何年創業ですか?
A1:1912年(明治45年)創業です。2026年には創業114年にあたる鳥取市の老舗食堂です。
Q2:素ラーメンの発祥は武蔵屋食堂ですか?
A2:はい。武蔵屋食堂の2代目店主・虎男さんが昭和30年頃に考案したと公式サイトで紹介されています。カツオや昆布の和風だしに中華麺を合わせた鳥取のご当地グルメです。
Q3:素ラーメンの値段はいくらですか?
A3:公式サイト掲載価格では通常サイズが550円、半サイズが380円、大サイズが750円です。
Q4:牛カツ丼や焼めしも注文できますか?
A4:はい。公式メニューには牛肉のカツ丼850円、焼きめし750円が掲載されています。牛肉のカツ丼は特製あんを使った独自のスタイルです。
Q5:武蔵屋食堂の営業時間と定休日は?
A5:公式サイトでは10:30~21:00、定休日は日曜日・祝日と案内されています。ただし、観光情報サイトには月曜日15時までとの記載もあるため、月曜日は電話で確認してください。
Q6:鳥取駅から徒歩で行けますか?
A6:はい。JR鳥取駅から約1km、徒歩約15分です。バスを利用する場合は本町一丁目付近で下車すると、徒歩約1~2分で到着できます。
Q7:駐車場はありますか?
A7:店舗周辺に駐車スペースがあります。掲載情報では3~5台と差があるため、車で訪れる場合は事前に確認するのがおすすめです。
まとめ:武蔵屋食堂は鳥取の食文化を味わえる114年の老舗
武蔵屋食堂は、1912年(明治45年)に創業した鳥取市の老舗食堂です。2代目店主の虎男さんが昭和30年頃に考案した素ラーメンは、和風だしと中華麺を組み合わせた独自の料理として、現在まで受け継がれています。
2026年の公式メニューでは、素ラーメン550円、半素ラーメン380円、牛肉のカツ丼850円、焼めし750円などを掲載。名物の麺料理だけでなく、丼物やご飯ものも充実しています。
特に初めて訪れる人には、牛肉のカツ丼と半素ラーメンの組み合わせがおすすめです。武蔵屋食堂ならではの料理を一度に楽しめる注文方法です。
営業時間は通常10:30~21:00、日曜・祝日休業が基本ですが、月曜日の営業時間には掲載情報の違いがあります。駐車場の台数にも差があるため、訪問前の確認を忘れないようにしましょう。
鳥取のご当地グルメを知りたい人、昔ながらの食堂の雰囲気が好きな人、そして100年以上受け継がれてきた味を体験したい人にとって、武蔵屋食堂は訪れる価値のある一軒です。鳥取駅周辺を訪れた際には、ぜひ素ラーメンを中心に、その歴史と味を楽しんでみてください。
主な事実確認資料: 武蔵屋食堂公式サイト、鳥取県「食べてみんさい!鳥取食名鑑」、鳥取県の飲食店情報、山陰中央新報、na-na、ピンズバNEWS。