『相棒』の歴代相棒を理解するには、出演した俳優の順番だけでなく、それぞれのキャラクターが右京とどのような関係を築いたのかを見る必要がある。
テレビ朝日の公式特設ページ「右京と歴代相棒」では、亀山薫、神戸尊、甲斐享、冠城亘という4人の人物が紹介されている。
2026年のseason25では、亀山薫が5代目、再登場する神戸尊が6代目という位置付けになる。
歴代相棒の担当シーズンと特徴
亀山薫と寺脇康文:シリーズの原点となった熱血コンビ
亀山薫は2000年のpre seasonから登場した初代相棒だ。
右京が冷静に論理を組み立てるのに対し、薫は人情や行動力を重視する。性格も捜査方法も対照的だが、事件を通じて互いを認め合うようになった。
2008年のseason7中盤で一度卒業したものの、2022年のseason21で復帰。長年のファンにとっては、右京と薫の再会そのものが大きなシリーズの転換点となった。
神戸尊と及川光博:知性とプライドがぶつかる相棒
神戸尊は2009年のseason7最終回に初登場し、season8からseason10まで右京の相棒を務めた。
当初は警察庁の上層部から送り込まれた監視役だったが、右京と行動するうちに、自分自身の正義を優先するようになる。
亀山とは違い、知的でクールな性格。右京と互いに一歩も引かないやり取りが印象的だった。
2012年に特命係を離れた後も、警察庁に所属する人物としてシリーズに関わり続けている。
2026年のseason25では、この神戸尊が再び右京と組むことになった。
甲斐享と成宮寛貴:シリーズを揺るがした異色の卒業
甲斐享はseason11からseason13まで登場した3代目相棒。
右京にスカウトされて特命係に配属された当初は不満を抱いていたが、事件を重ねるうちに刑事として成長していく。
しかしseason13最終回で、法律による裁きを逃れた犯罪者に私刑を加える「ダークナイト」の正体が享だったと判明。
右京によって罪を暴かれ、逮捕・懲戒免職となる衝撃的な結末を迎えた。
冠城亘と反町隆史:歴代最長級の関係を築いた4代目
冠城亘は2015年のseason14から2022年のseason20まで登場した4代目相棒。
もともとは法務省のキャリア官僚で、警視庁への出向をきっかけに右京と関わるようになった。
当初は特命係の同居人という立場だったが、やがて正式に配属される。右京と一定の距離を保ちながらも、対等な関係を築いた人物だ。
反町隆史は2021年11月の卒業発表時点で、相棒役として歴代最多の125回出演を記録。本人の意向を含む制作側との話し合いによって、season20での卒業が決まった。
【相棒の交代理由の真相】亀山・神戸・甲斐・冠城はなぜ卒業した?

歴代相棒の交代をめぐっては、俳優の不仲説や制作側とのトラブル説など、さまざまな憶測が語られてきた。
しかし、公式設定や当時の制作発表を整理すると、交代の背景はそれぞれ異なる。
2008年:亀山薫がseason7で卒業した理由
劇中での理由は、旧友の死だ。
薫は亡くなった友人の遺志を継ぎ、子どもたちに正義を教えるため、南アジアの小国サルウィンへ移住する道を選んだ。
一方、制作側の判断にも重要な背景がある。
2008年8月29日付の日刊スポーツによると、当時の松本基弘チーフプロデューサーは、映画の成功とシリーズの好調を背景に、薫の人生に一区切りをつける必要性を説明していた。
水谷豊も「新たな世界を目指す節目」と受け止めるコメントを発表。寺脇康文も気持ちよく卒業することにしたと語っている。
つまり、当時の交代は単純な降板や不仲によるものではなく、キャラクターの人生とシリーズの新展開を重ねた決断だった。
2012年:神戸尊がseason10で卒業した理由
神戸尊の卒業は、season10最終回の事件が大きく関係している。
劇中では、クローン人間をめぐる殺人事件の捜査を通じて右京と決定的に対立。神戸は自分の正義を貫こうとし、特命係を離れる決意をする。
最終的には警察上層部の意向もあり、警察庁長官官房付へ異動することになった。
一方、当時の制作発表では、松本プロデューサーが視聴者に常に新鮮な気持ちで楽しんでもらうため、新たな展開を設けたという趣旨を説明している。
及川光博も3年間の出演を振り返り、神戸尊としての活動に区切りをつけた。
ここで重要なのは、物語上の異動と、制作側が交代を決めた理由は別の視点だということだ。
2015年:甲斐享が卒業した理由
甲斐享の場合、卒業理由は物語の中で明確に描かれた。
親友の妹が殺害された事件をきっかけに、法律で裁かれない犯罪者を私的に制裁するダークナイトとして活動していたことが発覚。
右京に真相を見抜かれ、逮捕される。
成宮寛貴の卒業については、テレビ朝日がseason13最終回をもって卒業すると2015年2月に公式発表した。
当時、水谷豊は当初2年間の約束だった出演期間について、制作側と自身から1年延長を申し入れたと説明している。
そのため、3年間の出演を経て迎えたseason13の最終回は、計画された区切りでもあった。
2022年:冠城亘がseason20で卒業した理由
冠城亘の卒業は、反町隆史本人からの申し出が大きな要因となった。
テレビ朝日の公式関連メディアによると、season20の撮影開始前に本人側から卒業の意向が示され、番組側との話し合いを経て決定した。
劇中では、法務省時代の上司からの要請を受け、公安調査庁へ移籍する展開となった。
反町は7年間の出演を振り返り、水谷豊への感謝を表明。卒業に際しても、俳優として新たな出発を考えていたことを語っている。
2026年:亀山から神戸への再交代はなぜ起きる?
今回の交代は、これまでの交代とは性質が異なる。
2026年10月13日、テレビ朝日はseason25の途中で亀山薫から神戸尊へバトンタッチすると正式発表した。
注目したいのは、神戸が過去の相棒として再登場するだけでなく、右京の6代目相棒として再び組む点だ。
水谷豊は今回の展開について、長い歴史を持つ『相棒』だからこそ実現できることだと期待を寄せた。
寺脇康文も、神戸へのバトンタッチまで薫を全力で演じる意向を示している。
一方、10月13日の公式発表では、次の2点は明らかにされていなかった。
- 亀山薫が特命係を離れる具体的な理由
- 神戸尊が特命係に復帰する経緯と交代する放送回
したがって、今回の交代を寺脇康文の不仲や降板トラブルと結び付ける根拠はない。現段階で確定しているのは、season25での交代そのものと、出演者のコメントだ。
【season24とseason25を比較】25周年から日本最長シリーズの新記録へ
season24とseason25は、どちらも水谷豊と寺脇康文のコンビを中心に展開するシリーズだが、作品の位置付けには大きな違いがある。
season24は四半世紀の集大成
season24は2025年10月15日にスタートし、2026年3月11日に最終回を迎えた。
ドラマ誕生25周年を記念するシーズンとして、亀山薫と杉下右京のコンビが引き続き事件を解決。シーズン終了時点で、シリーズの放送話数は合計465話に達していた。
最終回スペシャルでは、特命係の過去に関わる人物も登場し、長年の歴史を感じさせる展開となった。
season25は新しい相棒関係へ進むメモリアルシーズン
season25は2026年10月21日に放送開始。
シリーズ25作目という節目に加え、現行連続ドラマとして日本最長シリーズの新記録を達成した。
加えて、今回の大きな特徴は亀山薫から神戸尊へのシーズン途中の交代だ。
過去の相棒を再び登場させるだけでなく、異なる時代の相棒同士の歴史を一つのシーズンの中でつなぐ試みとなっている。
25周年と25作目は同じ意味ではない
ここは混同しやすいポイントだ。
『相棒』は2000年に単発ドラマとして誕生し、2025年にドラマ誕生25周年を迎えた。
その翌年の2026年に、連続ドラマの25作目となるseason25がスタートした。
つまり、25周年は作品が誕生してからの節目であり、season25は連続ドラマのシーズン番号を指す。
また、「日本最長シリーズ」という表現も、現行の連続ドラマシリーズとしての記録を意味する。あらゆるテレビ番組や過去の単発作品を含めた無条件の最長記録という意味ではない。
これから『相棒』を見るならどこから?
初めて作品に触れる人なら、season25の第1話から見始めても楽しめる。
一方、今回の交代を深く理解したいなら、次のエピソードやシーズンを押さえておきたい。
- season7第8話・第9話: 亀山薫の最初の卒業につながる物語。
- season7最終回: 神戸尊が登場する転換点。
- season10最終回: 神戸尊の卒業を描く。
- season13最終回: 甲斐享の正体が明らかになる重要回。
- season20最終回: 冠城亘の卒業。
- season21第1話・第2話: 亀山薫の14年ぶりの帰還。
歴代相棒の人間関係を追うなら、こうした節目を時系列で見るのがおすすめだ。
逆に、過去の設定や人物関係を細かく把握することにこだわらず、毎回の事件を楽しみたい人は最新シーズンから見ても問題ない。
【水谷豊と相棒】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:水谷豊は2026年現在も相棒に出演していますか?
A1:はい。2026年11月時点で放送中のseason25でも杉下右京役を続投しています。9月には猛暑による一時休養が報じられましたが、放送開始は予定どおりでした。
Q2:相棒season25の放送開始日はいつですか?
A2:2026年10月21日(水)です。テレビ朝日系で毎週水曜日21時から放送されています。初回は拡大スペシャルでした。
Q3:亀山薫から神戸尊への交代は本当ですか?
A3:本当です。2026年10月13日にテレビ朝日が公式発表しました。season25の途中で寺脇康文演じる亀山薫から、及川光博演じる神戸尊へバトンが渡されます。
Q4:神戸尊は何代目の相棒ですか?
A4:最初に登場したときは2代目相棒です。season25で再び相棒として復帰するため、公式発表では6代目と位置付けられています。
Q5:相棒の歴代相棒は何人いますか?
A5:亀山薫、神戸尊、甲斐享、冠城亘の4人です。ただし、亀山と神戸はseason25で再び登場するため、代数としては6代目まで数えられます。
Q6:水谷豊は相棒を引退する予定がありますか?
A6:2026年11月時点で、season25からの降板や引退を正式発表した情報はありません。水谷豊は引き続き杉下右京を演じています。
まとめ:水谷豊と相棒はseason25で新たな歴史へ
水谷豊と『相棒』の関係は、単なる主演俳優と長寿ドラマという枠を超えている。2000年の単発ドラマから始まり、2026年にはseason25へ。水谷豊は74歳となった現在も杉下右京を演じ続け、作品の中心を担っている。
歴代相棒の交代を振り返ると、亀山薫の海外移住、神戸尊の警察庁への異動、甲斐享の逮捕、冠城亘の公安調査庁への移籍と、それぞれ異なる物語が用意されてきた。交代は単なる出演者の入れ替えではなく、作品世界を更新するための重要な仕掛けでもある。
そして2026年のseason25では、亀山薫から神戸尊へという過去の歴史を生かした新しいバトンタッチが実現する。長年のファンにとっては懐かしい再会であり、新しい視聴者にとっては歴代相棒の個性を知るきっかけになるはずだ。
今後注目すべきなのは、薫がどのような経緯で特命係を離れ、尊がどのような立場で右京と再び組むのかという点だ。25周年を越え、日本最長シリーズの記録を更新した『相棒』が、次にどのような歴史を刻むのか。水谷豊が演じる杉下右京の変わらない正義と、新たな相棒関係に期待したい。