2026年11月5日時点の鈴木昭汰は、千葉ロッテマリーンズに所属する現役投手だ。2026年シーズンは自己最多となる55試合に登板し、6勝3敗、33ホールド、1セーブ、防御率2.39を記録した。
最大のニュースは、プロ入り後初となるパ・リーグ最優秀中継ぎ投手賞の獲得である。
2026年10月2日の福岡ソフトバンクホークス戦で1イニングを無失点に抑え、39ホールドポイントに到達。2位の松本裕樹を上回ることが確定し、初タイトルを手にした。
日本野球機構(NPB)の2026年度表彰選手一覧にも、鈴木の最優秀中継ぎ投手賞が掲載されている。
2025年に経験した離脱と再調整を経て、翌年に個人タイトルを獲得したことは、キャリアの大きな転換点だ。
2026年は勝ちパターンを担うセットアッパー
パ・リーグ.comの2026年シーズン振り返りによると、鈴木は開幕から主に勝ち試合の8回を担当。3・4月には11試合で6ホールド、5月には9試合で5ホールドを記録した。
6月も8試合で4ホールドを挙げ、オールスター前には23ホールドポイントに到達している。
その後も登板を重ね、9月には3連投を経験。10月2日に39ホールドポイントとなり、タイトルを確定させた。
2026年の主な数字は次のとおり。
- 登板:55試合
- 勝利:6勝
- 敗戦:3敗
- ホールド:33
- ホールドポイント:39
- セーブ:1
- 防御率:2.39
- 投球回:52回2/3
注目したいのは、33ホールドという数字だけではない。救援登板で6勝を挙げたことも、39ホールドポイントの獲得につながっている。
セーブ数が1にとどまっているのは、抑えとしての役割よりも、試合終盤のリードを守るセットアッパーとしての役割が中心だったためだ。
【プロフィール完全版】身長・体重・出身地・背番号47を整理
鈴木昭汰の基本プロフィールは、NPBと千葉ロッテマリーンズの公式選手名鑑で確認できる。
鈴木昭汰の基本情報
- 名前:鈴木昭汰(すずき・しょうた)
- 生年月日:1998年9月7日
- 年齢:28歳(2026年11月5日時点)
- 出身地:茨城県
- 身長:175cm
- 体重:80kg
- 投打:左投左打
- ポジション:投手
- 所属球団:千葉ロッテマリーンズ
- 背番号:47
- ドラフト:2020年ドラフト1位
- 経歴:常総学院高校-法政大学-千葉ロッテマリーンズ
背番号47に込められた現在の立場
鈴木が背負う背番号は47。ロッテの投手として、救援陣の重要な役割を担っている。
175cm、80kgという体格で、力強いストレートを軸に打者と対峙する左腕だ。
左投手という特徴は、対戦相手の打線を組み立てるうえでも価値がある。左打者への対応はもちろん、右打者に対しても直球や変化球を使い分け、打ち取る投球が求められる。
また、鈴木は先発投手としてプロ生活をスタートさせた後、救援投手として存在感を高めた選手でもある。
現在の評価を理解するには、単純な球速だけでなく、登板する場面やホールドポイントにも目を向ける必要がある。
【経歴と転機】常総学院高校から法政大学、2020年ドラフト1位へ
鈴木昭汰の野球人生には、高校時代の実績、大学時代の苦労、プロ入り後の役割変更という3つの大きな段階がある。
常総学院高校時代は甲子園を経験
鈴木は茨城県の常総学院高校でプレーした。
高校時代はエースとして活躍し、2年春、3年春、3年夏と甲子園に出場。3年夏の全国高校野球選手権大会ではベスト8に進出した。
高校卒業時点でプロ入りを目指せる実力を持っていたが、さらに成長するために法政大学への進学を選択した。
法政大学時代は苦境から巻き返す
大学進学後、鈴木は順風満帆なスタートを切ったわけではない。
千葉ロッテマリーンズ広報室が2021年にスポーツナビで公開した紹介記事によると、大学1年秋のリーグ戦では3試合に登板して防御率7.11。直球も140キロに届かない状態だった。
さらに2年生の春と秋は登板機会がなく、ベンチ入りもできない時期を過ごした。
しかし、3年生になると状況が変わる。練習を積み重ね、秋のリーグ戦では中継ぎとして7試合に登板し、防御率0.56を記録した。
直球も140キロを超えるようになり、短いイニングを全力で投げる救援投手として手応えをつかんでいった。
特に印象的なのが、グラブに刺繍した「牙」という一文字だ。
同記事によると、大学時代に中学時代の野球塾のコーチから、チャンスに備えて日頃から牙を磨くという教えを受けたことがきっかけだった。
鈴木はその言葉を忘れないため、プロ入り後のグラブにも「牙」の刺繍を入れている。
大学での苦境を乗り越えた経験は、プロ入り後の成長を考えるうえでも重要なエピソードだ。
2020年ドラフト1位でロッテへ
2020年10月26日のプロ野球ドラフト会議で、鈴木は千葉ロッテマリーンズから1位指名を受けた。
当初の1位指名で交渉権を獲得した選手ではなく、いわゆる外れ1位としてヤクルトとロッテが競合し、抽選の結果、ロッテが交渉権を獲得した。
日刊スポーツの当時の報道でも、法政大学の左腕として紹介されている。
2021年からプロ生活をスタートさせ、当初は先発としての登板も経験。その後、救援投手としての適性を発揮し、2024年以降に大きく評価を高めた。
鈴木昭汰の経歴・所属・実績のつながり
| 時期 | 所属・関係先 | 主な実績・転機 |
|---|---|---|
| 1998年 | 茨城県 | 9月7日生まれ |
| 高校時代 | 常総学院高校 | 甲子園に3度出場。3年夏はベスト8 |
| 大学時代 | 法政大学 | 2年時の苦境を乗り越え、3年秋は防御率0.56 |
| 2020年 | NPBドラフト会議 | 千葉ロッテから外れ1位指名 |
| 2021年 | 千葉ロッテ | プロ1年目。23試合登板、防御率4.08 |
| 2022年 | 千葉ロッテ | 6試合登板。防御率7.30 |
| 2023年 | 千葉ロッテ | 13試合登板、防御率2.76 |
| 2024年 | 千葉ロッテ | 51試合登板、防御率0.73、27ホールド、5セーブ |
| 2025年 | 千葉ロッテ | 29試合登板、14ホールド、5セーブ。7月に登録抹消 |
| 2026年 | 千葉ロッテ | 55試合登板、33ホールド、39HP。最優秀中継ぎ投手賞を初受賞 |
※成績はNPBの個人年度別成績を基準とする。
【年度別成績を徹底比較】2024年の大躍進から2026年の初タイトルまで
鈴木昭汰のプロでの成績を振り返ると、2021年から2023年までの経験が、2024年以降の救援投手としての飛躍につながっていることが分かる。
2021~2023年は先発経験と役割の模索
プロ1年目の2021年は23試合に登板し、79回1/3を投げて防御率4.08を記録した。
2022年は6試合の登板にとどまり、防御率7.30と苦しいシーズンになった。
2023年は13試合で防御率2.76まで改善。投球回は16回1/3で、救援投手として登板する機会が増えている。
この時期は数字の上下が目立つが、登板機会や役割が変化していた時期でもある。
2024年は防御率0.73の圧倒的な救援成績
鈴木のキャリアにおける最初の大きなブレークは2024年だった。
51試合に登板し、防御率0.73。27ホールド、5セーブ、29ホールドポイントという成績を残した。
49回1/3を投げて自責点はわずか4。被打率も.188だった。
この数字は、救援投手として非常に高い安定感を示している。
加えて、2024年11月の侍ジャパン関連の選手紹介でも、鈴木は注目選手として取り上げられた。プレミア12の代表メンバーに選ばれたことも、当時の評価の高さを示す出来事だった。
2025年は数字が悪化するも、14ホールドと5セーブ
2025年は29試合に登板し、14ホールド、5セーブを記録した。
ただし、防御率は4.82。2024年の0.73から大きく悪化し、被打率も.302まで上昇している。
特にシーズン途中からは登板内容が安定せず、7月に一軍登録を抹消された。
2024年の好成績と比較すると、投球内容の維持が課題になったシーズンだった。
2026年は55試合登板で初タイトル
2026年は再び成績を大きく改善した。
防御率2.39、33ホールド、39ホールドポイントを記録。登板数も55試合と自己最多になった。
NPBの年度別成績を比較すると、2024年の防御率0.73という好成績とは異なる形で、2026年は登板数とホールドポイントを積み上げるシーズンになった。
つまり、鈴木の2026年の価値は、単に防御率を改善したことだけではない。
年間を通して救援登板を続け、勝ち試合の重要な局面を任されたことにある。
【2025年7月のコンディション不良】離脱の経緯と再調整を検証
鈴木昭汰について検索する人が気にする話題の一つが、2025年7月の離脱だ。
2025年は前半戦に14ホールド、5セーブを記録していたが、シーズン途中から投球が不安定になった。
7月18日のオリックス戦が転機
2025年7月18日のオリックス戦で、鈴木は延長10回に5番手として登板したものの、一挙5失点を喫した。
試合後、当時の吉井理人監督は鈴木について、登板時の入り方がうまくいかない状況が続いていることを説明し、二軍での再調整を明言した。
日刊スポーツが同日報じた内容によると、監督は投球内容を踏まえて、一度調整してもらう考えを示していた。
翌19日には、NPBの出場選手登録から抹消された。
その後は一軍公式戦に復帰できず
スポーツナビの2026年選手紹介では、2025年7月のコンディション不良による離脱と、その後の再調整について触れられている。
また、再調整に時間を要し、2025年シーズン中の一軍公式戦ではその後登板がなかったと説明されている。
このため、2025年の成績は29試合、28投球回、防御率4.82で終了した。
注目したいのは、2025年の離脱が単なる登録抹消で終わらなかった点だ。
一軍の重要な場面を任されていた投手が、シーズン途中で登板機会を失うことは、チームの救援陣にとっても大きな問題になる。
一方で、翌2026年に55試合登板を実現したことは、再び一軍の重要な役割を担える状態に戻ったことを示している。
2025年と2026年の違い
2025年は14ホールド、5セーブだったのに対し、2026年は33ホールド、1セーブとなった。
この数字の変化は、役割の違いを理解するうえでも重要だ。
2025年はシーズン前半に抑えを含む重要な救援場面を任されていたが、2026年は主に8回を担当するセットアッパーとして実績を積み上げた。
セーブ数が減ったことを、そのまま投手としての評価低下と結びつけるのは適切ではない。
むしろ、2026年はホールドポイントを積み重ねて初タイトルを獲得している。
【プロの視点】鈴木昭汰の強みと今後の課題
鈴木の2026年の成績を評価する際には、3つのポイントに注目したい。
1. 力強いストレートを軸にした投球
鈴木の特徴として挙げられるのが、力強いストレートだ。
大学時代には球速や球のキレに課題を抱えていたが、トレーニングを重ねて直球の質を高めてきた。
2026年もセットアッパーとして起用され、重要な場面で打者と勝負する機会が多かった。
短いイニングで力を発揮する救援投手にとって、ストレートで打者に圧力をかけられることは大きな武器になる。
2. 左腕という希少性と救援陣での役割
左投左打という特徴も、鈴木の価値を高めている。
プロ野球では、相手打線の左右の並びや試合展開によって、救援投手の起用方法が変わる。
特に勝ち試合の終盤では、相手の中軸打者と対戦する場面も多く、投手には高い集中力と安定感が求められる。
鈴木が2026年に39ホールドポイントを記録した背景には、こうした重要な場面で登板を重ねたことがある。
3. 今後の課題は年間を通じた安定性
2024年の防御率0.73、2025年の4.82、2026年の2.39という推移を見ると、シーズンによって投球内容に差があることが分かる。
2026年はタイトルを獲得したものの、さらに上の評価を目指すには、年間を通じて安定した投球を継続することが課題になる。
特に救援投手は、登板間隔が短くなる場合や連投が必要になる場合もある。
2026年は3連投も経験しており、登板数が増える中でコンディションを維持することが今後の重要なテーマになる。
2025年の経験を踏まえると、年間を通して投げられること自体が、鈴木の評価を左右する大切な要素だ。
【鈴木昭汰の現在に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:鈴木昭汰は2026年現在もロッテに所属していますか?
2026年11月5日時点で、千葉ロッテマリーンズに所属している。背番号47の投手として、2026年は55試合に登板し、最優秀中継ぎ投手賞を初受賞した。
Q2:鈴木昭汰の2025年の成績は?
2025年は29試合に登板し、1勝3敗、14ホールド、5セーブ、防御率4.82だった。7月にコンディション不良などによる離脱と再調整を経験し、その後は一軍公式戦で登板していない。
Q3:鈴木昭汰の身長・体重と出身校は?
身長175cm、体重80kg。茨城県出身で、常総学院高校から法政大学に進学した。2020年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団している。
まとめ:鈴木昭汰は2026年に初タイトルを獲得、さらなる飛躍に期待
鈴木昭汰は、常総学院高校、法政大学を経て2020年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団した左腕投手だ。
大学時代には登板機会を失う苦しい時期を経験したものの、努力を重ねてプロ入りを実現。2024年には防御率0.73、27ホールド、5セーブという好成績を残し、救援投手として評価を高めた。
2025年は14ホールド、5セーブを記録した一方、7月のコンディション不良による離脱と再調整を経験。2026年は55試合登板、33ホールド、39ホールドポイント、防御率2.39という成績で、最優秀中継ぎ投手賞を初受賞した。
特に注目すべきなのは、2025年の苦しいシーズンを経て、翌年に自己最多の登板数と初タイトルを実現したことだ。
今後の評価を左右する要点は、次の3つに整理できる。
- 登板数の維持: 55試合登板を継続できるか。
- 投球の安定性: 2024年と2026年の好成績を継続できるか。
- チームへの貢献: 勝ち試合の終盤を任され、ホールドポイントを積み重ねられるか。
背番号47の左腕は、すでにロッテの救援陣を支える実績を手にした。2027年以降、初タイトルに続く連続受賞やチームのリーグ優勝にどこまで貢献できるかが、新たな注目ポイントとなる。
【主な情報源】
日本野球機構(NPB)個人年度別成績・2026年度表彰選手一覧、千葉ロッテマリーンズ公式選手名鑑、スポーツナビ、日刊スポーツ、パ・リーグ.com、常総学院高校公式発表。