トランスジェンダーの芸能人には誰がいるのでしょうか。日本の芸能界では、はるな愛、佐藤かよ、KABA.ちゃん、IVAN、真田怜臣、若林佑真、中山咲月など、自身の性について公表し、それぞれの分野で活動する著名人がいます。タレント、モデル、俳優、振付師と活躍の場は幅広く、性別移行の経験や戸籍上の性別変更についても、一人ひとり異なる選択をしています。
2026年11月現在、注目したいのは、はるな愛が11月2日のインタビューで戸籍を変更しない理由を語ったこと、真田怜臣が2026年の日本テレビ系ドラマ『月夜行路―答えは名作の中に―』に出演したこと、IVANが同年にダイバーシティ関連の活動を展開していることです。本人が公表した情報を中心に、経歴や現在の芸能活動、MtF・FtMの違い、性同一性障害との関係、性別適合手術と戸籍変更の違いまで整理します。
【2026年最新】トランスジェンダーを公表した芸能人には誰がいる?
トランスジェンダーを公表している芸能人には、女性として生きるトランスジェンダー女性や、男性として生きるトランスジェンダー男性などがいます。
ここでは、本人の公表や本人の発信を取り上げた信頼できる報道が確認できる人物を紹介します。なお、はるな愛のように、性別移行の経験を公表しながらも、既存のカテゴリーに単純に当てはめない考えを示している人もいます。
1.はるな愛|性別適合手術を経験しながら戸籍を変更しない理由
はるな愛は、ものまねやバラエティー番組で知られるタレントです。エアあややなどのパフォーマンスで人気を集め、2009年にはタイで開催されたトランス女性のビューティーコンテスト「Miss International Queen」で優勝しました。
2026年11月2日公開の双葉社「THE CHANGE」のインタビューでは、19歳のときに性別適合手術を受けたことを改めて語っています。一方、現在も戸籍上の性別と名前は変更していません。
注目されるのは、戸籍を変更しない選択についての本人の説明です。2023年に出演したABEMAの番組でも、戸籍を女性に変更することで、周囲から女性として扱われなかった場合に苦しくなるのではないかという思いを語っていました。
2026年のインタビューでも、性別の変更だけで人生の問題がすべて解決するわけではないという自身の経験を振り返っています。
また、2026年8月にはMiss International Queen Japanの20周年記念イベントにアンバサダー・審査員として参加。芸能活動に加え、トランス女性の表現や社会的認知にも関わっています。
はるな愛の歩みから分かるのは、性別適合手術を受けたかどうかと、戸籍をどうするかは、必ずしも同じ方向に進むものではないということです。
2.佐藤かよ|2010年のカミングアウトと現在の芸能活動
佐藤かよは、モデル、タレント、ゲーマーとして知られています。愛知県出身で、1988年12月26日生まれ。17歳のときにスカウトされ、18歳からモデル活動を始めました。
2010年、テレビ番組でトランスジェンダー女性であることを公表。モデルとして活動するなかで自身のことが広く知られるようになったことが、カミングアウトのきっかけだったと、2023年の「GQ JAPAN」のインタビューで説明しています。
その後はテレビや雑誌、ファッションショーなどで活動。2019年には韓国へ移住し、ゲーム実況者としても活動しました。帰国後の2021年にはYouTubeチャンネル「Kayo Kayo」を開設しています。
ゲームへの関心は以前から強く、所属事務所の公式プロフィールにも格闘ゲームが特技として掲載されています。
2026年も芸能活動を継続しています。所属事務所のエイジアプロモーション公式情報では、5月にNHK名古屋の「東海ドまんなか!」、同じくNHK名古屋の「あなたでいてくれてありがとう Thanks for being you!」への出演が掲載されています。
佐藤かよの経歴は、トランスジェンダーであることを公表した後も、モデルやタレント、ゲームという複数の分野でキャリアを築けることを示しています。
3.真田怜臣|『ミッドナイトスワン』から2026年のドラマ出演へ
真田怜臣(さなだ・れお)は、トランスジェンダーであることを公表している俳優です。1989年4月18日生まれ、奈良県出身。所属事務所のプロフィールや本人の発信でも、俳優としての活動が紹介されています。
大学進学を機に上京し、20歳からレストランシアター「六本木金魚」でダンサーとして活動。約5年半にわたってセンターを務めた後、26歳で俳優に転向しました。
代表的な出演作には、次の作品があります。
- 2018年・2023年:舞台『美少女戦士セーラームーン』
- 2020年:映画『ミッドナイトスワン』
- 2024年:映画『レディ加賀』
- 2025年:映画『ブルーボーイ事件』
- 2026年:日本テレビ系ドラマ『月夜行路―答えは名作の中に―』
『ミッドナイトスワン』では、草なぎ剛演じる凪沙が働くショーパブのナンバーワン、アキナ役を演じました。また、『ブルーボーイ事件』では、1960年代を生きたトランスジェンダー女性のベティ役を担当しています。
2026年4月には、日本テレビ系ドラマ『月夜行路―答えは名作の中に―』への出演が発表されました。ミックスバーの店員バブリー役として、波瑠や麻生久美子らが出演する作品に参加しています。
2026年10月にも本人のSNS発信が報道され、俳優としての活動と日常の姿が紹介されました。ダンサーから俳優へとキャリアを広げた真田怜臣は、当事者俳優の活躍を考えるうえで注目したい人物です。
4.若林佑真|2024年に戸籍上の性別変更を報告した俳優
若林佑真は、トランスジェンダーであることを公表している俳優、舞台プロデューサーです。1991年生まれ、大阪府出身。出生時に割り当てられた性別は女性で、性自認は男性です。
同志社大学在学中から演技を学び、卒業を機に上京。俳優業だけでなく、舞台プロデュースや作品監修、講演活動などにも携わってきました。
2022年にはテレビ東京系ドラマ『チェイサーゲーム』に出演し、トランスジェンダー当事者役を演じました。
大きな転機となったのが、2024年9月24日の戸籍上の性別変更の報告です。本人はXで、東京家庭裁判所から許可が下り、戸籍上の性別が女性から男性に変更されたことを公表しました。
トランスジェンダーであると認識してから約15年が経過していたことも明かしています。
若林佑真の事例は、性自認を公表することと、法的な性別変更が実際に認められることの違いを理解するうえでも重要です。
5.中山咲月|トランスジェンダーと無性愛者であることを公表
中山咲月は、モデルや俳優として活動してきた人物です。2021年8月、自身がトランスジェンダーであることと、無性愛者(アセクシュアル)であることを公表しました。
公表時には、女性として認識されることへの苦しさを明かし、性別という枠を越えて俳優活動を続けたいという考えを示しました。
2022年のデイリースポーツのインタビューでは、公表後に気持ちが解放され、以前より自分を好きになれたと語っています。また、ホルモン療法による声や肌質の変化についても説明しました。
中山咲月の事例で重要なのは、トランスジェンダーであることと、無性愛者であることは別の性質を表しているという点です。性自認と性的指向を混同しないための具体的な例でもあります。
6.KABA.ちゃん|性別適合手術と戸籍変更を経験した振付師
KABA.ちゃんは、タレント、振付師として知られる人物です。1996年に小室哲哉プロデュースの音楽グループ「dos」のメンバーとして芸能界デビューし、その後はタレント活動やアーティストの振付などで活躍しました。
2002年には性同一性障害であることを公表。2015年には性別適合手術と戸籍変更に向けた準備についてテレビ番組などで説明しています。
2016年3月にタイで性別適合手術を受け、同年8月に戸籍上の性別を男性から女性に変更。本名も椛島永次から椛島一華に変更したことを公表しました。
2023年には新潟県三条市の啓発イベントに出演し、自身の経験を語っています。幼少期から自分を女性だと認識していたことや、学校で男女に分けられた際の戸惑い、性別移行の準備期間に経験した苦労などを紹介しました。
2026年8月にはABEMA TIMESでも近況が取り上げられています。テレビ出演だけでなく、自身の経験を社会に伝える活動にも関わっています。
7.IVAN|モデルからトランスジェンダーの経験を伝える活動へ
IVANは、ファッションモデル、タレントとして活動する人物です。国内外でメンズモデルとして経験を積み、2014年のブレイクをきっかけにテレビなどでも知られるようになりました。
2018年にはテレビ番組でトランスジェンダーであることや、タイで女性への性別適合手術を受け、戸籍上の性別も変更したことを公表しました。
2026年5月には、YouTube番組「NoBorder」に出演。性別適合手術後の身体的なケアや、生活習慣を変えていく際の心理的な適応について振り返っています。
加えて、2026年には一般社団法人IVAN HOUSEを設立。公式サイトによると、現在はファッションモデル・タレントとしての活動に加え、LGBTQ+に関する企業研修、講演、組織コンサルティングなどにも取り組んでいます。
芸能活動で培った経験を、教育や企業のダイバーシティ推進に生かす新しい活動形態として注目されます。
【人物比較表】トランスジェンダー芸能人の経歴・公表時期・2026年の活動
ここまで紹介した7人について、本人の公表内容とキャリアの節目を比較します。性別移行の経験があっても、戸籍変更の有無や現在の活動は同じではありません。
| 人物 | 公表・主な経歴 | 2026年時点の動向 |
|---|---|---|
| はるな愛 | 19歳で性別適合手術を経験。戸籍上の性別・名前は変更していない | タレント活動、イベント出演、性別に関する自身の考えを発信 |
| 佐藤かよ | 2010年にトランスジェンダー女性であることを公表。モデル・タレントとして活動 | NHK名古屋の番組などに出演。ゲーム分野でも活動経験 |
| 真田怜臣 | ダンサーから俳優へ転向。『ミッドナイトスワン』『ブルーボーイ事件』などに出演 | 日本テレビ系『月夜行路』に出演 |
| 若林佑真 | トランスジェンダー男性。俳優・舞台プロデューサーとして活動 | 2024年9月に戸籍上の性別変更を報告 |
| 中山咲月 | 2021年にトランスジェンダーと無性愛者であることを公表 | モデル・俳優としての経験を通じて多様な性のあり方を発信 |
| KABA.ちゃん | 2002年に性同一性障害を公表。2016年に手術と戸籍変更を経験 | タレント・振付師としての経験を生かし多様性に関する発信を継続 |
| IVAN | モデルとして活動後、トランスジェンダーであることを公表。手術と戸籍変更を経験 | IVAN HOUSEを設立し、講演・研修などにも活動を拡大 |
この比較から分かるのは、性別移行の道筋に共通の正解はないということです。手術を受けた人、戸籍を変更した人、変更していない人、俳優として当事者の経験を作品に生かす人など、それぞれ異なるキャリアを歩んでいます。
【基礎知識】トランスジェンダーと性同一性障害・性自認・性的指向の違い
芸能人のプロフィールを調べる際に混乱しやすいのが、トランスジェンダー、性同一性障害、性自認、性的指向という言葉です。これらは関連していますが、同じ意味ではありません。
トランスジェンダーとは?
トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別と、自分自身が認識する性別(性自認)が一致しない人を表す言葉です。
性別移行の方法や範囲は人によって異なります。服装や名前、社会生活上の性別表現を変える人もいれば、ホルモン療法や性別適合手術を選ぶ人もいます。医療的な処置を望まない人もいます。
したがって、外見や声、芸名だけでトランスジェンダーかどうかを判断することはできません。
性同一性障害との違い
性同一性障害は、医療的な診断や日本の性別変更に関する法律で用いられてきた用語です。一方、トランスジェンダーは、性自認に関するより広い概念です。
両者は重なる部分がありますが、同じ意味ではありません。トランスジェンダーである人すべてが医療機関で性同一性障害と診断されるわけでも、医学的な治療を希望するわけでもありません。
日本の国会審議でも、政府はトランスジェンダーという言葉について、出生時の性別と性自認が一致しない人などを表す概念であり、法律上の定義がある性同一性障害とは異なると説明しています。
性自認と性的指向の違い
性自認と性的指向は、性のあり方を理解するための基本的な概念です。
- 性自認:自分自身の性別をどのように認識しているか。
- 性的指向:恋愛感情や性的感情がどの性別の人に向かうか。
- 性表現:服装、髪型、言葉遣いなどを通じて、自分の性をどのように表現するか。
例えば、トランスジェンダー女性であることから、恋愛対象が必ず男性になるわけではありません。女性を好きになる人も、男性を好きになる人も、複数の性別の人を好きになる人もいます。
中山咲月がトランスジェンダーと無性愛者の両方を公表したことは、この違いを理解する具体例です。
MtF・FtMとは?
MtFとFtMは、出生時に割り当てられた性別と性自認の関係を説明する際に使われてきた表現です。
- MtF(Male to Female):出生時に男性と割り当てられ、性自認が女性である人。トランスジェンダー女性とも呼ばれます。
- FtM(Female to Male):出生時に女性と割り当てられ、性自認が男性である人。トランスジェンダー男性とも呼ばれます。
若林佑真は、出生時に割り当てられた性別が女性で、性自認が男性であることを公表しており、FtMにあたる人物です。
ただし、MtF・FtMという区分だけでは、本人の性自認や生き方をすべて説明できません。本人が使用している呼称や表現を尊重することが大切です。
【法律と手術】性別適合手術と戸籍変更は何が違う?2026年の制度も解説
トランスジェンダーの芸能人を調べる際に、特に検索されるのが性別適合手術と戸籍変更の関係です。両者は密接に関連する場合がありますが、法的には別の手続きです。
性別適合手術は身体に関する医療的な選択
性別適合手術は、自身の性自認に沿った身体的な状態を目指すために行われる医療的な処置です。具体的な内容は本人の希望や医学的な状況によって異なります。
ホルモン療法などを含め、性別移行に関する医療的な選択は一律ではありません。すべてのトランスジェンダーが手術を必要とするわけではなく、手術を希望しない人もいます。
戸籍変更は家庭裁判所による法的な手続き
戸籍上の性別変更は、医療行為ではなく、家庭裁判所に申し立てて性別の取扱いの変更の審判を受ける法的な手続きです。
日本では2003年に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が成立しました。この法律に基づき、一定の条件を満たした人が家庭裁判所に性別変更を申し立てる仕組みになっています。
2023年10月25日の最高裁判所決定が大きな転換点
性別変更の制度を理解するうえで重要なのが、2023年10月25日の最高裁判所大法廷の決定です。
最高裁は、戸籍上の性別変更の要件だった「生殖腺がないこと、または生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」という生殖不能要件について、憲法13条に違反し無効と判断しました。
これは、性別変更を希望する人に対して、生殖機能を失わせる手術を事実上求める制度のあり方に対する重要な判断です。
2026年11月時点の裁判所の手続案内では、主に次の条件や手続きが示されています。
- 2人以上の医師による診断があること。
- 18歳以上であること。
- 現在、婚姻していないこと。
- 現在、未成年の子がいないこと。
- 変更後の性別に係る身体の性器部分に近似する外観を備えていること。
このうち、生殖不能要件については最高裁の違憲判断により無効となっています。裁判所の案内にも、その旨が注記されています。外観要件については別の要件として記載が残っています。
制度の具体的な適用は個別の事情や裁判所の判断に関わるため、実際に申し立てを考える場合は家庭裁判所や専門家への確認が必要です。
芸能人の事例で見る手術と戸籍変更の違い
はるな愛は性別適合手術を経験していますが、戸籍上の性別は変更していません。
一方、KABA.ちゃんとIVANは性別適合手術を受け、戸籍上の性別も変更したことを公表しています。若林佑真は2024年に家庭裁判所の許可を受け、戸籍上の性別を女性から男性に変更したと報告しました。
この違いからも、身体に関する医療的な選択と、戸籍上の性別に関する法的な選択を分けて理解する必要があります。
【社会的背景】芸能人がカミングアウトする理由と芸能界の変化
芸能人がトランスジェンダーであることを公表する理由は、一人ひとり異なります。自身の経験を正しく伝えたい人もいれば、周囲に知られる前に自分の言葉で説明したい人、同じ悩みを抱える人の参考になりたい人もいます。
自分の言葉で人生を説明するため
佐藤かよは2023年の「GQ JAPAN」のインタビューで、モデルや芸能活動をしているなかで自身のことが知られたことをきっかけにカミングアウトしたと説明しています。
本人にとって、公表は単に過去を説明するだけの出来事ではありませんでした。インタビューでは、カミングアウトを経て新しい人生が始まったという趣旨の振り返りもしています。
自分が伝えたい内容を自分の言葉で説明することは、他人の憶測や誤解によって自分の人生を語られてしまう状況を変える一つの方法にもなります。
当事者が演じることで広がる表現の可能性
俳優の世界では、トランスジェンダー当事者が自身の経験を生かして役を演じることにも意味があります。
真田怜臣は『ミッドナイトスワン』や『ブルーボーイ事件』などに出演し、2026年には『月夜行路』にも参加しました。若林佑真も『チェイサーゲーム』でトランスジェンダー当事者役を演じています。
こうした活動は、当事者を題材にした作品において、キャスティングの選択肢や表現の幅を広げる動きとして見ることができます。
ただし、当事者であることだけで演技力が決まるわけではありません。役者としての技術や経験、作品との相性も当然重要です。
カミングアウトは全員に求められるものではない
芸能人が自分の性について公表することには、社会的な意味があります。しかし、すべての当事者がカミングアウトする必要はありません。
公表するかどうかは本人の自由であり、仕事や家族、生活環境などさまざまな事情が関係します。公表しない選択も尊重されるべきです。
また、本人の許可なく性自認や過去の医療情報を第三者が公開するアウティングは、本人のプライバシーや尊厳を損なう可能性があります。
芸能人の場合、知名度が高いからといって、私生活のすべてを説明する義務が生じるわけではありません。
【噂と事実を検証】トランスジェンダー芸能人について間違えやすい5つのポイント
トランスジェンダーの芸能人を検索すると、本人の公表内容とは異なる情報や、過去の報道を誤って解釈した情報が見つかることがあります。特に注意したいのは次の5点です。
1.性別適合手術を受けた人は全員、戸籍も変更している?
これは誤解です。はるな愛は19歳のときに性別適合手術を受けたことを公表していますが、2026年11月のインタビューでも戸籍上の性別と名前は変更していないと説明しています。
手術と戸籍変更は別の事柄であり、どちらを選ぶかは本人によって異なります。
2.トランスジェンダーなら恋愛対象も決まっている?
これも誤解です。性自認と性的指向は別の概念です。トランスジェンダー女性だから男性を好きになる、トランスジェンダー男性だから女性を好きになると決めつけることはできません。
中山咲月がトランスジェンダーと無性愛者の両方を公表したことからも、性自認と恋愛・性愛に関するあり方は分けて理解する必要があります。
3.見た目や声だけで性別を判断できる?
外見、声、服装、芸名などは、その人の性自認を確定する根拠にはなりません。芸能人の過去の写真や出演時の衣装だけを見て、トランスジェンダーだと判断することは適切ではありません。
4.公表していない芸能人も一覧に加えてよい?
本人が公表していない人物について、ネット上の噂や匿名投稿だけを根拠にトランスジェンダーと分類することは避けるべきです。
芸能人の一覧を調べるときは、本人の公式発信、本人へのインタビュー、所属事務所のプロフィール、信頼できる報道などを確認することが基本です。
5.トランスジェンダーであることが芸能活動の中心になる?
必ずしもそうではありません。佐藤かよはモデルやゲーム、真田怜臣は俳優、若林佑真は俳優や舞台プロデュース、IVANはモデルや講演・研修など、それぞれ異なる分野で活動しています。
性自認はその人を理解するための一つの情報であり、仕事上の能力や作品の評価を決めるものではありません。
【プロの結論】芸能人の情報を正しく見極める3つの基準
トランスジェンダー芸能人について情報を調べる際は、次の3点を判断基準にすると、誤情報に振り回されにくくなります。
- 本人が公表しているか:公式プロフィールや本人のインタビュー、本人のSNSなどを優先する。
- 手術と戸籍変更を区別しているか:医療的な選択と法的な手続きを混同しない。
- 芸能活動そのものも評価しているか:性自認だけでなく、出演作品や実績、本人の専門分野にも目を向ける。
特に重要なのは、トランスジェンダーという言葉だけで、その人の人生を一括りにしないことです。性別移行の方法、カミングアウトの時期、戸籍変更の有無、仕事との向き合い方には、それぞれの事情があります。
トランスジェンダーの芸能人に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本のトランスジェンダー芸能人には誰がいますか?
A1:本人が公表している人物として、はるな愛、佐藤かよ、真田怜臣、若林佑真、中山咲月、KABA.ちゃん、IVANなどが挙げられます。タレント、モデル、俳優、振付師など、さまざまな分野で活動しています。
Q2:トランスジェンダーの芸能人で戸籍を変更した人は誰ですか?
A2:公表情報では、KABA.ちゃんやIVANが性別適合手術と戸籍変更を経験しています。また、若林佑真は2024年9月に家庭裁判所の許可を受け、戸籍上の性別を女性から男性に変更したことを報告しています。
Q3:はるな愛は戸籍を女性に変更していますか?
A3:いいえ。2026年11月2日の双葉社のインタビューで、19歳のときに性別適合手術を受けた一方、現在も戸籍上の性別と名前は変更していないと語っています。
Q4:トランスジェンダーと性同一性障害は同じですか?
A4:同じではありません。トランスジェンダーは性自認に関する広い概念であり、性同一性障害は医療的な診断や日本の法律で使われてきた用語です。
Q5:MtFとFtMの違いは何ですか?
A5:MtFは出生時に男性と割り当てられ、性自認が女性である人を指します。FtMは出生時に女性と割り当てられ、性自認が男性である人を指します。現在はトランスジェンダー女性・トランスジェンダー男性という表現も広く使われています。
Q6:トランスジェンダーの芸能人は全員、性別適合手術を受けていますか?
A6:いいえ。性別適合手術を受けるかどうかは本人の意思や身体的・医学的な事情によって異なります。手術を希望しない人や、手術を受けずに自認する性で生活する人もいます。
Q7:2026年現在、戸籍上の性別変更に手術は必要ですか?
A7:2023年10月25日の最高裁判所大法廷決定によって、生殖不能要件は違憲・無効とされました。ただし、戸籍変更にはほかの法的要件も関係します。現在の申立条件については、裁判所の公式案内を確認する必要があります。
まとめ:トランスジェンダー芸能人の現在と今後の活躍
2026年11月現在、トランスジェンダーであることを公表している芸能人は、タレント、モデル、俳優、振付師など幅広い分野で活動しています。
はるな愛は性別適合手術を経験しながら戸籍を変更しない生き方を語り、佐藤かよはモデルやゲーム、テレビ出演を続けています。真田怜臣は2026年のドラマ『月夜行路』に出演し、若林佑真は2024年に戸籍上の性別変更を報告しました。中山咲月はトランスジェンダーと無性愛者であることを公表し、KABA.ちゃんやIVANは自身の経験を社会に伝える活動にも取り組んでいます。
彼らの経歴から見えてくるのは、トランスジェンダーという共通点があっても、性別移行の方法や人生の選択、仕事への向き合い方は一人ひとり異なるという事実です。
また、性自認と性的指向、性別適合手術と戸籍変更は、それぞれ区別して理解する必要があります。2023年の最高裁判所の判断以降、日本の性別変更制度も重要な転換点を迎えています。
今後は芸能界においても、当事者が自分らしい役柄や仕事を選び、性別にとらわれず実力を発揮できる環境が大切です。芸能人を知る際には、本人が語った事実と実際の活動に目を向け、その人自身の生き方や仕事を尊重することが大切です。