2026年の巨人が獲得した新外国人は、野手1人と投手3人の計4人だ。補強の狙いは、長打力の底上げと先発投手陣の強化にあった。
それぞれの選手が期待された役割を整理する。
1. ボビー・ダルベック:長距離砲として打線の中核へ
背番号29・内野手・右投右打
アリゾナ大学を経てレッドソックスなどでプレーした右打ちの長距離打者で、191cm、102kgの恵まれた体格を持つ。
巨人が求めたのは、得点圏での勝負強さと、一振りで試合の流れを変えられる長打力だった。
来日1年目の成績は135試合出場、打率.252、25本塁打、81打点。NPB公式記録では、本塁打と打点はいずれもチームトップだった。
一方、181三振という数字は課題として残る。出塁率も.315であり、長打力に比べて出塁面の安定感には改善の余地がある。
それでも、年間を通して中軸を任せられる打者が25本塁打を記録したことは大きい。2027年の打線を考えるうえでも、残留させる価値の高い選手だ。
スポーツ報知は10月12日、球団がダルベックに残留要請する準備を進めていると報道した。
本人もCS終了後に残留への希望を示している。
「来年も契約していただけたら、また戻ってきたい」
これは本人の希望であり、2027年の契約合意を意味するものではない。
2. フォレスト・ウィットリー:高い奪三振能力を示した先発候補
背番号26・投手・右投右打
201cmという長身から投げ下ろす球威と三振を奪う能力が特徴で、巨人では先発ローテーションの一角として期待された。
2026年の成績は次のとおり。
- 登板:14試合
- 勝利:3勝
- 敗北:4敗
- 投球回:81回2/3
- 奪三振:97
- 防御率:2.31
注目したいのは、81回2/3で97三振を奪った点だ。短いイニングでも打者を圧倒できる能力があり、先発投手としてのポテンシャルは十分に示した。
ただし、シーズンを通した稼働には問題があった。
7月24日の阪神戦を最後に上半身のコンディション不良で離脱。後半戦は実戦登板がなく、チームが重要な局面を迎える時期に戦力として計算できなかった。
10月13日に帰国が発表され、来季の去就は不透明となった。
日刊スポーツは今季限りでの退団が濃厚と報じている一方、本人は日本でのプレー継続に前向きな意向を示していた。
評価は「投球内容は合格、稼働率に課題」というものになる。
3. スペンサー・ハワード:防御率1点台でも残留が難しい理由
背番号28・投手・右投右打
巨人では新たな先発戦力として期待され、2026年は以下の成績を残した。
- 登板:7試合
- 勝利:3勝
- 敗北:3敗
- 投球回:37回1/3
- 奪三振:42
- 防御率:1.93
数字だけを見ると、かなり優秀な成績だ。
防御率1.93は、新外国人投手として十分に評価できる水準である。奪三振も37回1/3で42個を記録しており、投球内容そのものには魅力があった。
問題は登板数だった。
8月28日の阪神戦を最後に一軍登録を抹消され、9月23日には腰の治療に専念するため帰国したことが発表された。
スポニチアネックスは10月12日、ウィットリーとともに今季限りで退団する見込みと報じている。
つまり、ハワードの評価は単純な防御率だけでは決められない。
先発投手に求められるのは、1試合の好投だけでなく、年間を通じてローテーションを守る能力だ。7試合という登板数では、先発補強としての期待を十分に満たしたとは言いにくい。
4. ブライアン・マタ:2027年に向けて残したい若手右腕
背番号42・投手・右投右打
1999年生まれで、今回の新外国人投手の中では将来性にも期待が集まる存在だった。
2026年の一軍成績は次のとおり。
- 登板:7試合
- 勝利:2勝
- 敗北:1敗
- 投球回:34回
- 奪三振:38
- 防御率:2.65
短い登板機会ながら、奪三振能力と安定した防御率を記録した。
8月20日のDeNA戦では来日初勝利を挙げている。
しかし、9月9日の中日戦で右肘の違和感を訴えて緊急降板。その後は故障班での調整となった。
シーズン終了後も日本でリハビリを続け、10月28日には約1か月半ぶりにネットスローを実施。11月4日にはベネズエラへ帰国した。
11月4日付のスポーツ報知は、球団がマタに残留要請する方針だと報じている。
今回の4人の中では、ダルベックと並んで2027年の残留候補として注目したい選手だ。
【2026年加入組の成績比較】4選手の評価と去就を一覧で確認
ここまでの4選手を比較すると、補強の成果と課題がはっきり見えてくる。
成績はNPB公式記録の2026年シーズン終了時。去就は2026年11月5日時点の報道情報であり、契約確定を示すものではない。
この比較から分かるのは、2026年の巨人は新外国人の能力を見極めることには成功したものの、投手陣の稼働率という面で課題を残したことだ。
特に、ウィットリーとハワードは防御率だけなら評価できるが、故障によってシーズンを通した先発ローテーションの安定には貢献しきれなかった。
一方、ダルベックは年間を通じて出場し、チーム最多の25本塁打を記録した。
マタについては、故障からの回復状況を見ながら翌年の契約を判断する価値がある。
【読売ジャイアンツの外国人選手一覧】既存助っ人の成績と役割
2026年の巨人は、新加入の4人だけでなく、以前から在籍する外国人選手も含めてチームを構成していた。
NPBの支配下選手登録とシーズン中の育成からの昇格を整理すると、外国人選手は主に次の9人となる。
1. ライデル・マルティネス:絶対的な守護神
2025年に中日から巨人へ移籍し、4年契約を結んだ。
2026年の成績は57試合登板、5勝4敗、42セーブ、防御率1.38。
加えて、NPB通算250セーブを史上最速で達成し、3年連続4度目の最多セーブにも輝いた。
4年契約の2年目を終え、2027年は契約3年目となる。日刊スポーツも残留予定と報じており、来季の守護神として計算できる存在だ。
巨人にとって、マルティネスの残留は新外国人投手を探すこと以上に重要な戦力維持となる。
2. トレイ・キャベッジ:打線の復調が残留判断の鍵
2025年は123試合に出場し、打率.267、17本塁打、51打点を記録した。
しかし、2026年は103試合で打率.235、13本塁打、29打点と前年を下回った。
自身初のオールスター出場を果たした一方、シーズン後半は打撃不振に苦しみ、3度の二軍降格を経験。CSファーストステージのメンバーにも入らなかった。
本人は10月14日の取材で、2年目を振り返りながら打撃フォームを見直す考えを示した。
2027年の残留を判断するなら、打率だけでなく、長打力を再び発揮できるかが重要になる。
3. アルベルト・バルドナード:実績と2026年の不振に開き
2024年には58試合に登板した実績を持つが、2026年は一軍でわずか2試合の登板に終わった。
10月26日に帰国したことが球団から発表されている。
日刊スポーツは10月12日に退団濃厚と報じた一方、帰国前の本人は日本に戻りたいという意向を示していた。
実績はあるものの、2026年の一軍での貢献度を考えると、契約継続には慎重な判断が必要になる。
4. フリアン・ティマ:将来性を持つ若手野手
NPBの公示によると、2026年5月25日に支配下選手登録へ移行している。
年齢的にも将来性を評価できる選手であり、即戦力の外国人野手とは異なる育成的な位置づけも持つ。
ただし、2027年の契約については、10月12日の日刊スポーツの報道でも去就不透明とされている。
5. エルビス・ルシアーノ:投手陣の育成枠から昇格
2026年3月24日に支配下登録へ昇格している。
新外国人投手のように獲得直後から大きな役割を担うというより、チーム内で経験を積みながら戦力化を目指す位置づけだった。
2027年の去就についても、契約交渉の結果が注目される。
巨人の外国人選手9人をポジション別に整理
| 区分 | 選手 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 投手 | ライデル・マルティネス | 抑え |
| 投手 | フォレスト・ウィットリー | 先発 |
| 投手 | スペンサー・ハワード | 先発 |
| 投手 | ブライアン・マタ | 先発 |
| 投手 | アルベルト・バルドナード | 救援 |
| 投手 | エルビス・ルシアーノ | 投手戦力・育成 |
| 内野手 | ボビー・ダルベック | 中軸・長距離砲 |
| 外野手 | トレイ・キャベッジ | 外野・長打力 |
| 外野手 | フリアン・ティマ | 若手野手 |
この9人のうち、2026年に新たに加入したのがダルベック、ウィットリー、ハワード、マタの4人だ。
また、ルシアーノとティマはシーズン途中に育成から支配下登録へ移行している。外国人選手の人数を数える場合、最初から支配下だった選手と、育成から昇格した選手を区別する必要がある。
【巨人の外国人枠は何人?】登録人数と一軍起用の仕組み
外国人選手の補強を考えるとき、必ず理解しておきたいのがNPBの外国人枠だ。
巨人が外国人選手を9人保有していても、9人全員を一軍の試合で同時に起用できるわけではない。
2026年の外国人枠の基本ルール
2026年シーズンの運用は次のとおり。
| 項目 | 人数 |
|---|---|
| 支配下外国人選手 | 人数制限なし |
| 一軍出場選手登録 | 最大5人 |
| 一軍ベンチ入り | 最大4人 |
| 一軍登録の投手 | 最大4人 |
| 一軍登録の野手 | 最大4人 |
重要なのは、支配下登録と一軍登録は別の仕組みだということだ。
球団は支配下登録の70人枠の中で外国人選手を複数保有できる。しかし、一軍に登録できるのは最大5人までで、試合のベンチ入りは最大4人までとなる。
加えて、投手5人だけ、野手5人だけという登録はできない。
巨人の外国人枠で起こる競争
例えば、ダルベック、キャベッジ、マルティネス、ウィットリー、ハワードの5人を一軍登録した場合、他の外国人選手を同時に登録することはできない。
投手の登板日や野手のコンディションに応じて、登録選手を入れ替える必要がある。
このため、外国人選手を何人獲得するかだけではなく、どのポジションに何人配置するかが重要になる。
特に巨人の場合、2026年は先発投手の故障離脱が相次いだ。2027年に向けては、単純に外国人投手の人数を増やすのではなく、年間を通じて先発ローテーションを守れる投手を確保することが重要だ。
【2027年の巨人の新外国人補強はどうなる?】残留・退団予想と最新情報
2027年に向けた巨人の外国人補強は、既存選手の契約整理が先行している。
11月5日時点で、新外国人の正式獲得発表は確認されていない。
10月から11月初旬にかけて、球団や報道各社から既存助っ人の帰国、契約交渉、残留要請に関する情報が相次いでいる。
2027年の残留・退団予想
| 選手 | 現状 | 2027年の見通し |
|---|---|---|
| ダルベック | 球団が残留要請を準備 | 残留有力候補 |
| マルティネス | 4年契約の2年目終了 | 残留予定 |
| マタ | 球団が残留要請の方針 | 残留交渉に注目 |
| ウィットリー | 故障離脱、帰国 | 退団濃厚との報道 |
| ハワード | 腰の治療で帰国 | 退団見込みとの報道 |
| キャベッジ | 成績低下、帰国 | 去就不透明 |
| バルドナード | 一軍登板2試合、帰国 | 退団の可能性 |
| ティマ | 育成から支配下へ昇格 | 去就不透明 |
| ルシアーノ | 育成から支配下へ昇格 | 去就不透明 |
この一覧で注意したいのは、残留要請と契約合意は別だという点だ。
ダルベックとマタは球団が残留を求める方向と報じられているが、正式契約が完了したという意味ではない。
一方、ウィットリーとハワードは退団見込みとの報道がある。ただし、球団による最終的な契約発表とは区別する必要がある。
ダルベックは2027年も巨人の主砲になるのか
ダルベックの残留は、2027年の打線を考えるうえで大きなポイントだ。
2026年は25本塁打、81打点を記録し、チームの長打力を支えた。
三振の多さは課題だが、外国人野手に求められる長打力を実際の数字で証明した選手でもある。
日本の投手への適応を1年で終え、翌年にさらに成績を伸ばせる可能性もある。
球団が残留要請を進める背景には、代わりとなる長距離砲を新たに探す難しさもあるだろう。
2027年の巨人打線を安定させるためには、ダルベックを残しつつ、三振を減らして出塁率を上げることが理想となる。
マタの残留交渉は11月の注目材料
マタについては、11月4日の帰国発表が新しい動きとなった。
スポーツ報知によれば、球団は残留を要請する方針で、マタ自身も2027年に向けて状態を整える意向を示している。
10月28日にネットスローを再開したことも、復帰に向けた前向きな材料だ。
ただし、右肘の状態を完全に見極める必要がある。
34投球回で38奪三振という成績は魅力的だが、先発投手として年間を通して働けるかどうかが次の評価ポイントになる。
マルティネスは2027年も守護神を務める見通し
マルティネスは2027年の契約が残っており、外国人補強の中でも最も計算しやすい存在だ。
2026年は42セーブ、防御率1.38。3年連続の最多セーブを記録した。
4年契約の3年目にあたる2027年も、守護神として起用される見通しである。
新外国人投手を獲得する場合も、マルティネスを中心とした救援陣を維持しながら、先発の層を厚くする方向が合理的だ。
2027年の新外国人は投手と野手のどちらが必要か
2026年の数字から考えると、巨人の補強要点は大きく2つある。
第一は、年間を通して登板できる先発投手だ。
ウィットリーとハワードは投球内容に一定の評価を得たものの、故障によってシーズン終盤まで働けなかった。
マタにも右肘の問題が生じたため、2027年は実績だけでなく、直近の稼働状況や年間の投球回数も重視したい。
第二は、外野を守れる打撃型の外国人野手だ。
キャベッジは2026年に成績を落とした。ダルベックが残留したとしても、外野の長打力をどう確保するかは課題になる。
ただし、これは2026年の成績と現有戦力から導く補強上の分析であり、特定選手の獲得が決まったという情報ではない。
新外国人の名前が報道に登場した場合は、次の3点を確認するとよい。
- MLBやマイナーでの直近の出場実績
- 故障歴と年間の稼働状況
- 巨人の外国人枠で既存選手と競合しないか
獲得候補の知名度や過去のメジャー実績だけで評価するのは危険だ。
【プロの結論】2026年の巨人の外国人補強は成功だったのか
2026年の巨人の外国人補強を総合的に評価すると、野手のダルベックは成功、投手陣は能力を示しながらも稼働率に課題を残したという評価になる。
特に、ダルベックの25本塁打は明確な成果だった。
一方、ウィットリーとハワードは防御率2点前後という好成績を残しながら、故障によって先発ローテーションを支え続けられなかった。
マタは若さと投球内容に将来性を感じさせるものの、故障からの完全復帰が前提となる。
2027年の補強で優先すべき3つのポイント
1. ダルベックの残留を実現すること
25本塁打を打てる打者を新たに探すには、獲得費用だけでなく、日本野球への適応期間も考える必要がある。残留交渉を優先する価値は高い。
2. 先発投手は実績と耐久性を重視すること
単年の防御率や最速球速だけではなく、年間の投球回数、登板間隔、故障歴を総合的に判断したい。
3. 外国人枠を見据えて人数を調整すること
マルティネスを軸にしながら、ダルベックやマタの契約状況に合わせて新外国人を獲得することが重要だ。
巨人が2027年に優勝を目指すのであれば、外国人選手の人数を増やすだけの補強では十分ではない。
既存助っ人の強みを残し、不足するポジションに的確な新戦力を加えることが求められる。
【巨人の新外国人に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年に巨人へ加入した新外国人は誰ですか?
A1:ボビー・ダルベック、フォレスト・ウィットリー、スペンサー・ハワード、ブライアン・マタの4人です。ダルベックは内野手、残る3人は投手です。
Q2:2026年の巨人で最も活躍した外国人選手は誰ですか?
A2:新外国人ではダルベックが代表的な成功例です。135試合で打率.252、25本塁打、81打点を記録しました。既存選手では42セーブ、防御率1.38のライデル・マルティネスも際立った成績を残しました。
Q3:巨人の新外国人は2027年に誰が加入しますか?
A3:2026年11月5日時点で、2027年向けの新外国人の正式獲得発表は確認されていません。現在は既存外国人の契約交渉や退団判断が注目される段階です。
Q4:ダルベックとマタは2027年も巨人に残留しますか?
A4:球団が両選手に残留を求める方向と報じられています。ただし、契約合意が正式発表されたわけではありません。
Q5:ライデル・マルティネスは退団する可能性がありますか?
A5:2025年からの4年契約があり、2027年は契約3年目です。残留予定との報道もあり、現時点では退団よりも残留を前提に考えられる選手です。
Q6:巨人は外国人選手を何人まで一軍登録できますか?
A6:2026年のNPBの運用では最大5人です。ベンチ入りは最大4人で、投手と野手の登録人数にも制限があります。支配下登録の外国人選手数そのものには上限がありません。
Q7:2027年の巨人は外国人投手と野手のどちらを優先すべきですか?
A7:2026年の成績を踏まえると、年間を通じて先発ローテーションを守れる投手の確保が重要です。野手については、ダルベックの残留とキャベッジの去就によって補強の優先順位が変わります。
まとめ:巨人の新外国人補強は2027年の契約交渉が最大の焦点
2026年の巨人は、ダルベック、ウィットリー、ハワード、マタという4人の新外国人を獲得した。
その中で、ダルベックは25本塁打、81打点という結果を残し、打線の中心として存在感を示した。投手陣ではウィットリーとハワードが好成績を残した一方、故障による離脱がチーム編成上の課題となった。
2027年に向けては、ダルベックとマタの残留交渉、マルティネスの契約継続、ウィットリーやハワードの退団動向、キャベッジの去就が注目される。
11月5日時点で、新外国人の獲得は正式発表に至っていない。
今後の巨人の補強を見る際には、獲得候補の名前だけでなく、球団の正式発表、契約合意、NPBの選手登録公示を区別して確認することが大切だ。
2027年の巨人が目指すべきなのは、単なる外国人選手の大量入れ替えではない。2026年に見つかった長打力という強みを維持しながら、先発投手の安定感を補う編成である。
次の新外国人発表と既存助っ人の契約動向が、来季のチーム力を大きく左右することになりそうだ。