2026年の有馬記念の1着賞金は5億円。2着には2億円、3着には1億3,000万円、4着には7,500万円、5着には5,000万円が設定されている。JRAが公表した2026年度の競馬番組によると、今年の第71回有馬記念は2026年12月27日(日)に中山競馬場の芝2,500メートルで開催される予定だ。
有馬記念の魅力は、国内最高水準の優勝賞金だけではない。ファン投票上位10頭には、一定の競走成績などを条件として、最大2,000万円の特別出走奨励金が用意されている。さらに2026年は、宝塚記念と有馬記念のファン投票上位馬をめぐる出走馬決定方法にも変更が加えられた。賞金の金額だけでなく、馬主への支払い、調教師や騎手らへの進上金、歴代の増額経緯まで把握すると、有馬記念の賞金制度がより明確になる。
【2026年最新】有馬記念の賞金は1着5億円!2着から5着までの金額も紹介

2026年の有馬記念で最も注目されるのは、やはり1着賞金5億円という金額だ。
JRAの「2026年度重賞競走詳細」に掲載された第71回有馬記念の本賞金は、1着から5着まで次のように定められている。
- 1着:5億円
- 2着:2億円
- 3着:1億3,000万円
- 4着:7,500万円
- 5着:5,000万円
1着と2着の差は3億円。優勝するかどうかで、獲得できる本賞金に極めて大きな違いが生じる。
有馬記念の1着から5着までの賞金一覧
各着順の金額を比較すると、上位入線の価値がよく分かる。
特に3着の本賞金は1億3,000万円。単純に1着賞金の25%を計算した1億2,500万円ではなく、JRAが有馬記念の競走別番組に定めた1億3,000万円が適用される。
このため、一般的な賞金配分率だけで計算せず、対象レースの公式番組に記載された金額を確認することが大切だ。
5億円は本賞金であり、賞金総額とは異なる
もう一つ押さえておきたいのが、5億円は優勝馬に対する本賞金であり、競走に関係するすべての賞金・手当を合算した金額ではないという点だ。
有馬記念には本賞金のほか、付加賞、出走奨励金、特別出走手当、条件を満たした馬に対する特別出走奨励金などがある。それぞれ交付条件や受取人が異なる。
つまり、優勝馬の5億円だけを見て、馬主や競走関係者が最終的に受け取る金額を判断することはできない。
【ファン投票上位10頭】有馬記念の特別出走奨励金は最大2,000万円
有馬記念には、通常の本賞金とは別に、ファン投票で高い支持を集めた馬を対象とする特別出走奨励金が設けられている。
この制度は、ファンから人気を集めた馬の有馬記念への出走を促し、グランプリとしての競走内容を充実させることを目的としている。
ファン投票順位ごとの特別出走奨励金
2026年度のJRA交付基準では、金額は次の3段階に分かれている。
- ファン投票1~3位:2,000万円
- ファン投票4~5位:1,000万円
- ファン投票6~10位:500万円
1位から3位の馬には、通常の本賞金とは別に2,000万円が設定されている。ファン投票10位以内に入った馬にとっては、出走すること自体にも経済的なメリットがある制度だ。
ファン投票10位以内なら無条件でもらえるわけではない
ただし、ここには重要な条件がある。
JRAの「有馬記念競走における特別出走奨励金交付基準」では、以下の条件をすべて満たすことが必要とされている。
- 有馬記念に出走する際、JRAの競走馬登録を受けていること。
- 当該年度のGⅠ競走で3着以内に入った実績、または平地の重賞競走で優勝した実績があること。
- 当該年度の有馬記念ファン投票で10位以内に入っていること。
- 実際に有馬記念へ出走すること。
加えて、失格などの不交付要件に該当する場合は対象外となる。
したがって、ファン投票で上位に入っただけでは特別出走奨励金は確定しない。ファンからの支持と、その年の競走成績の両方が求められる仕組みだ。
特別出走奨励金は着順に左右されるのか
この制度の特徴は、交付条件を満たして出走した馬について、基本的に有馬記念での着順によって金額が変わらないことだ。
例えば、ファン投票1位の馬が条件を満たして出走した場合、1着にならなくても2,000万円の交付対象となる。もちろん、失格などの不交付要件に該当しないことが前提となる。
本賞金がレースの結果に応じて決まるのに対し、特別出走奨励金はファン投票順位と出走資格、当該年度の実績を基準に交付される。両者は性質の異なる制度だ。
【2026年の重要変更】有馬記念のファン投票上位馬はどうやって選ばれる?
2026年の有馬記念を理解するうえで見逃せないのが、ファン投票上位馬の出走馬決定方法の変更だ。
JRAは2026年3月8日、宝塚記念と有馬記念の出走馬決定方法を見直すと発表した。ファン投票で上位に入った馬の出走機会を、より確実に確保することが目的とされている。
変更前と変更後の違い
従来は、第1回特別登録を行った中央馬のうちファン投票上位10頭が優先される仕組みだった。
2026年からは、優先対象となるタイミングが第2回特別登録、つまり出馬投票の段階に変更された。加えて、ファン投票順位が50位以内であることも条件に加わっている。
変更後の選定順位は次のとおりだ。
- 第1順位:第2回特別登録を行った中央馬のうち、ファン投票上位10頭。ただし50位以内に限る。
- 第2順位:選考委員会で選定された外国馬。
- 第3順位:出走馬決定賞金順で上位の馬。
この変更は2026年度の宝塚記念から適用され、有馬記念にも同様に適用される。
ファン投票で上位に入っていても、実際に出馬投票を行わなければ優先対象にはならない。投票順位だけで出走が確定するわけではない点に注意したい。
2026年の有馬記念賞金・制度・歴代推移の関係一覧
2026年の本賞金、特別出走奨励金、出走条件、歴代の増額、関係者への配分を整理すると、次のようになる。
| 項目・関係者 | 金額・制度 | 内容・交付条件 |
|---|---|---|
| 2026年有馬記念 | 12月27日(日) | 第71回・中山芝2,500m |
| 1着本賞金 | 5億円 | 優勝馬の馬主に交付 |
| 2着本賞金 | 2億円 | 2着馬の馬主に交付 |
| 3着本賞金 | 1億3,000万円 | 3着馬の馬主に交付 |
| 4着本賞金 | 7,500万円 | 4着馬の馬主に交付 |
| 5着本賞金 | 5,000万円 | 5着馬の馬主に交付 |
| ファン投票1~3位 | 2,000万円 | 実績などの交付条件を満たして出走 |
| ファン投票4~5位 | 1,000万円 | 実績などの交付条件を満たして出走 |
| ファン投票6~10位 | 500万円 | 実績などの交付条件を満たして出走 |
| 優勝賞金の変遷 | 2022年4億円、2023年5億円 | 2026年も5億円を維持 |
| 調教師への進上金 | 原則10% | 国内平地競走の一般的な配分基準 |
| 騎手への進上金 | 原則5% | 騎乗した騎手への成功報酬 |
| 厩務員などへの進上金 | 原則5% | 厩舎関係者への成功報酬 |
この一覧から分かるように、有馬記念の賞金制度は本賞金だけで完結していない。ファン投票による出走奨励、競走成績による賞金、関係者への進上金という複数の仕組みが組み合わさっている。
【歴代賞金推移】有馬記念の優勝賞金は200万円から5億円へ
有馬記念の賞金は、創設当初から現在の水準だったわけではない。
1956年に「中山グランプリ」として創設された有馬記念は、翌1957年に現在の名称へ変更された。創設時の1着本賞金は200万円だったとされる。
その後、日本競馬の賞金水準や国際競争力の向上に伴い、優勝賞金は段階的に引き上げられてきた。
主な優勝賞金の増額年表
- 1956年:200万円 — 中山グランプリとして創設。
- 1984年:7,500万円 — GⅠ競走としての賞金水準を形成。
- 1989年:1億円 — 初めて1億円の大台に到達。
- 2000年:1億8,000万円 — 1億円台後半へ増額。
- 2011年:2億円 — 2億円の水準に到達。
- 2015年:2億5,000万円 — 2億円台後半へ引き上げ。
- 2016年:3億円 — 1着賞金が3億円に増額。
- 2022年:4億円 — 前年の3億円から1億円増額。
- 2023年:5億円 — さらに1億円増額。
- 2024~2026年:5億円 — 5億円の優勝賞金を維持。
2022年から2023年にかけての大幅増額
近年の賞金推移で特に重要なのが、2022年から2023年にかけての変更だ。
2022年の第67回有馬記念では、イクイノックスが優勝し、1着本賞金は4億円だった。翌2023年には、JRAがジャパンカップと有馬記念の1着賞金を5億円に増額。第68回有馬記念ではドウデュースが優勝し、新しい賞金水準が適用された。
この増額は、国際競争力の強化を目的とした賞金政策の一環として発表されたものだ。日本のトップクラスの競走馬を国内の主要競走に集め、世界的な評価を高める狙いが背景にある。
5億円は創設時の250倍に相当
創設時の200万円と2026年の5億円を比べると、名目上の優勝賞金は250倍に拡大している。
もちろん、1956年と2026年では物価や競馬産業の規模が異なるため、単純な金額比較だけで実質的な価値を判断することはできない。それでも、約70年にわたって有馬記念が競馬界を代表する大レースとして発展してきたことを示す数字だ。
2026年も5億円が維持されていることは、有馬記念がJRAの年間競走体系において特別な位置を占めていることを象徴している。
【JRA本賞金の仕組み】5億円は馬主・騎手・調教師にどう配分される?
有馬記念の賞金を理解するうえで、混同されやすいのが馬主と競走関係者への配分だ。
一般に「馬が5億円を獲得した」と表現されるが、JRAの賞金制度では本賞金の交付先は馬主である。競走馬自身が銀行口座を持って賞金を受け取るわけではない。
本賞金は1着から5着までが対象
JRAの賞金制度では、基本的に本賞金は1着から5着までの馬に対して交付される。
これに対し、6着以下には別の制度がある。
- 本賞金:原則として1着から5着までが対象。
- 出走奨励金:6着から9着までが基本。GⅠや平地オープン競走では10着までが対象。
- 特別出走手当:出走馬に対して競走区分などに応じて交付。
- 付加賞:対象競走の登録料などに基づいて交付される、本賞金とは別の賞金。
JRAの一般的な出走奨励金の基準では、重賞競走の6着から10着までに対し、1着本賞金を基準として、それぞれ8%、7%、6%、4%、2%の金額が設定されている。
2026年の有馬記念の1着本賞金5億円を基準に計算すると、一般基準による金額は6着4,000万円、7着3,500万円、8着3,000万円、9着2,000万円、10着1,000万円となる。こちらは上位5着の本賞金とは別の制度だ。
調教師・騎手・厩務員には進上金がある
馬主が賞金を獲得した場合、調教師や騎手、厩舎スタッフなどには「進上金」と呼ばれる成功報酬が支払われる。
JRAの馬主向けFAQでは、進上金を、馬主が管理調教師や騎乗騎手などの厩舎関係者に支払う成功報酬的な金員と説明している。
国内の平地競走における一般的な配分基準は次のとおりだ。
- 調教師:10%
- 騎手:5%
- 厩務員・持ち乗り調教助手など:5%
合計すると20%となり、一般的な基準では馬主側に残る賞金は80%となる。ただし、これは税金やその他の費用、共有持分などを考慮する前の基本的な配分の話だ。
1着5億円の場合の進上金はどうなる?
有馬記念で1着となり、本賞金5億円を獲得した場合、一般的な進上金の比率を当てはめると以下の金額になる。
- 調教師:5,000万円
- 騎手:2,500万円
- 厩務員など:2,500万円
- 馬主側:4億円
これは標準的な進上金率を用いた単純計算であり、実際の手取り額を示すものではない。
JRAの国内馬主向け説明によると、賞金等は馬主指定の銀行口座へ振り込まれ、振込時には進上金があらかじめ差し引かれる。加えて、馬主に対する課税、競走馬の維持費、共有馬の持分などによって、最終的な収入は変わる。
特に一口馬主の場合、JRAから支払われる賞金がそのまま一口出資者に届くわけではない。クラブ法人や愛馬会法人の手数料、税金、出資割合などに応じて分配される仕組みになっている。
つまり、5億円という数字は馬主や関係者全員の手取りを意味するものではなく、レースの着順に対して定められた本賞金の額だ。
【誤解を解消】有馬記念の賞金で間違えやすい4つのポイント
有馬記念の賞金について調べる際には、異なる種類の賞金や交付条件が混同されやすい。特に注意したいのが次の4点だ。
1.1着5億円は馬主の最終的な手取りではない
5億円は優勝馬に対する本賞金であり、馬主がその全額を自由に使えるという意味ではない。進上金や税金、維持費、共有馬の分配などが関係する。
2.ファン投票10位以内なら必ず500万円以上もらえるわけではない
特別出走奨励金には、当該年度のGⅠ3着以内または平地重賞優勝という実績条件がある。ファン投票の順位だけでは交付されない。
3.3着賞金は1億2,500万円ではなく1億3,000万円
一般的な本賞金の配分比率を機械的に当てはめると、5億円の25%は1億2,500万円になる。しかし、2026年度の有馬記念の競走別番組に記載されている3着本賞金は1億3,000万円だ。個別競走の公式金額を優先して確認したい。
4.本賞金と特別出走奨励金は別の制度
本賞金は競走の着順によって決まる。一方、特別出走奨励金はファン投票順位や競走実績、実際の出走などの条件によって決まる。両方の条件を満たせば、それぞれ別の制度として扱われる。
賞金を正確に比較する際は、JRAの競走別番組、本賞金の一覧、褒賞金等の交付基準を分けて確認することが重要だ。
【有馬記念賞金2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の有馬記念で優勝すると賞金はいくらもらえる?
A1:2026年の有馬記念の1着本賞金は5億円。2着2億円、3着1億3,000万円、4着7,500万円、5着5,000万円となっている。なお、5億円は本賞金であり、馬主や関係者の最終的な手取り額とは異なる。
Q2:有馬記念のファン投票1位になると賞金2,000万円がもらえる?
A2:ファン投票1~3位の馬には2,000万円の特別出走奨励金が設定されている。ただし、当該年度のGⅠ3着以内または平地重賞優勝の実績、JRA競走馬登録、実際の有馬記念への出走などの条件を満たす必要がある。
Q3:有馬記念の5億円は騎手や調教師にも分配される?
A3:国内の平地競走では、一般的に調教師10%、騎手5%、厩務員など5%の進上金が設定されている。JRAの国内馬主向け案内では、賞金の振込時に進上金を差し引く仕組みが説明されている。馬主の最終的な手取り額は、税金やその他の費用によっても変わる。
まとめ:有馬記念2026は1着5億円と特別出走奨励金の両方に注目
2026年の有馬記念は、1着5億円、2着2億円、3着1億3,000万円、4着7,500万円、5着5,000万円という高額な本賞金が設定されている。2023年に5億円へ増額されて以降、2026年もその水準が維持されている。
加えて、ファン投票上位10頭には最大2,000万円の特別出走奨励金が用意されている。ただし、当該年度の競走実績や実際の出走など、所定の条件を満たさなければならない。
2026年はファン投票上位馬の優先出走に関するルールも変更された。第2回特別登録を行った中央馬のうち、ファン投票50位以内の上位10頭が優先対象となる仕組みは、グランプリのファン参加型という性格を強める変更でもある。
有馬記念の賞金を正しく理解するためには、1着5億円という数字だけでなく、本賞金、出走奨励金、特別出走奨励金、付加賞、進上金を区別することが欠かせない。
2026年12月27日の第71回有馬記念では、優勝賞金5億円を懸けた戦いに加え、ファン投票で支持された馬がどのような顔ぶれで出走するのかにも注目したい。
主な参照資料
- JRA「2026年度重賞競走詳細」— 2026年の有馬記念の日程・本賞金。
- JRA「有馬記念競走における特別出走奨励金交付基準」— 交付条件・金額。
- JRA「宝塚記念および有馬記念の出走馬決定方法の見直し」— 2026年3月8日の制度変更。
- JRA過去の競走成績・歴史資料— 2022年と2023年の賞金実績、創設の経緯。
- JRA「賞金のしくみ」「馬主向けFAQ」および日本調教師会の資料— 本賞金・出走奨励金・進上金。