関東大学ラグビーには「対抗戦グループ」と「リーグ戦グループ」という2つの大きな競技体系が存在する。
どちらも関東の大学が競い合う大会だが、成立の経緯や所属大学、組織の仕組みが異なる。
対抗戦とリーグ戦は何が違う?
両者が分かれた背景には、大学ラグビーの運営や対戦方式をめぐる歴史的な経緯がある。
1960年代、従来の対抗戦方式を重視する大学と、総当たりのリーグ形式を重視する大学の間で意見の違いが生じた。1967年ごろから分離の動きが進み、1968年には現在につながる対抗戦グループとリーグ戦グループの枠組みが成立した。
成蹊大学ラグビー部の歴史解説や大学ラグビーに関する研究資料でも、この分裂の経緯が紹介されている。
現在の違いを整理すると、次のようになる。
- 対抗戦グループ: Aグループ・Bグループを中心に構成される。
- リーグ戦グループ: 1部から5部までのカテゴリーに分かれる。
- 順位争い: それぞれの大会の規定に基づいて順位を決める。
- 入替戦: 対抗戦はA・B間、リーグ戦は各部間で独立して実施する。
重要なのは、現在の対抗戦Aグループも総当たり方式を採用していることだ。
「対抗戦だから総当たりではない」「リーグ戦のほうが必ず競技レベルが高い」といった理解は正確ではない。両者は異なる大会体系であり、実際の実力は大学選手権などの直接対決でも評価できる。
関東大学対抗戦の歴代優勝校
過去5シーズンの優勝校を見ると、帝京大学、早稲田大学、明治大学が優勝争いを牽引してきたことがわかる。
- 2021年度:帝京大学
- 2022年度:帝京大学
- 2023年度:帝京大学
- 2024年度:早稲田大学
- 2025年度:明治大学
帝京大学は2021~2023年度に3連続で最終順位1位を獲得。その後、2024年度は早稲田大学が優勝し、2025年度には明治大学が王座を奪還した。
特に2025年度は、12月7日の早明戦で明治大学が25対19で早稲田大学を破り、5年ぶり19回目の優勝を決めた。
この結果からも、対抗戦Aグループは特定の大学だけが長期間独占する大会ではなく、シーズンごとに勢力図が変化する競争の激しいカテゴリーだとわかる。
【全国大学ラグビー選手権への出場枠】2026年度はAグループから最大5校
関東大学対抗戦Aグループで上位を目指す理由は、グループ内の優勝だけではない。
シーズンの順位は、全国の大学が日本一を争う全国大学ラグビーフットボール選手権大会への出場権にも直結する。
第63回全国大学選手権の出場チームは14校
日本ラグビーフットボール協会が2026年10月22日に発表した第63回全国大学ラグビーフットボール選手権大会の概要によると、出場チームは合計14校。
2026年度の出場枠は次のように設定されている。
- 関東大学対抗戦Aグループ:基本3校
- 関東大学リーグ戦1部:3校
- 関西大学Aリーグ:3校
- 前年度優勝校の所属グループ:追加1校
- 前年度準優勝校の所属グループ:追加1校
- 九州学生ラグビーリーグ:1校
- 北海道・東北地区代表:1校
- 東海・北陸・中国・四国地区代表:1校
合計14校となる。
2026年度は対抗戦Aグループから5校が出場
ここで見落とせないのが、前年度の優勝校と準優勝校の所属グループに追加枠が与えられる仕組みだ。
日本ラグビーフットボール協会の第63回大会概要では、前回大会の優勝校と準優勝校がともに関東大学対抗戦Aグループ所属であることから、追加枠も同グループに割り当てられている。
そのため、2026年度は次の5校が対抗戦Aグループから全国大学選手権に進出する。
1. 関東大学対抗戦Aグループ1位
2. 関東大学対抗戦Aグループ2位
3. 関東大学対抗戦Aグループ3位
4. 関東大学対抗戦Aグループ4位
5. 関東大学対抗戦Aグループ5位
つまり、2026年度は5位以内に入ることが全国大会出場への重要な条件となる。
この制度を理解すると、首位争いだけでなく、4位・5位争いにも注目すべき理由が見えてくる。
第63回全国大学選手権の日程
2026年度の全国大会は、2026年11月から2027年1月にかけて開催される。
- 1回戦:2026年11月22日
- 2回戦:2026年11月29日
- 3回戦:2026年12月13日
- 準々決勝:2026年12月19日・20日
- 準決勝:2027年1月2日
- 決勝:2027年1月10日
決勝の会場はMUFGスタジアム(国立競技場)。
1回戦・2回戦は無料試合、3回戦以降は有料試合として実施される予定だ。チケットや放送・配信については、協会からの追加発表も確認したい。
【大学ラグビー対抗戦に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の関東大学対抗戦Aグループの首位はどこ?
A1:2026年11月5日時点では明治大学が首位。5試合を終えて5勝0敗、勝ち点30を獲得している。2位の帝京大学も5勝0敗だが、勝ち点29で1点差となっている。
Q2:大学ラグビー対抗戦Aグループは全部で何校?
A2:2026年度は8校。明治大学、帝京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、筑波大学、日本体育大学、青山学院大学、立教大学が所属する。各大学が7試合を戦う総当たり方式だ。
Q3:2026年の早明戦はいつ開催される?
A3:2026年12月6日(日)14時キックオフ予定。会場はMUFGスタジアム(国立競技場)。早稲田大学と明治大学が対戦する。
Q4:大学ラグビー対抗戦の順位は勝利数だけで決まる?
A4:勝利数だけでは決まらない。2026年度のAグループでは勝利5点、引き分け3点、敗戦1点を基本とし、3トライ差以上の勝利や7点差以内の敗戦にもボーナスポイントが付く。勝ち点が同じ場合は勝利数や直接対決の結果などで順位を決める。
Q5:2026年度の全国大学選手権には対抗戦から何校出場できる?
A5:2026年度は関東大学対抗戦Aグループから最大5校が出場する。通常の上位3枠に加え、前回大会の優勝校・準優勝校の所属グループに追加枠が与えられるためだ。
まとめ:2026年の大学ラグビー対抗戦は明治・帝京の優勝争いに注目
2026年度の関東大学対抗戦Aグループは、明治大学と帝京大学が5戦全勝で首位を争う展開となっている。
現状の重要要点は次の5つだ。
- 明治大学が勝ち点30で暫定首位。
- 帝京大学が勝ち点29で追走。
- 11月22日の帝京大学対明治大学が優勝争いの重要な直接対決。
- 12月6日の早明戦は国立競技場で14時キックオフ予定。
- 2026年度はAグループから全国大学選手権に最大5校が進出する。
大学ラグビー対抗戦を観戦する際は、単純な勝敗だけでなく、勝ち点やボーナスポイント、直接対決、全国大学選手権の出場枠まで確認すると、試合の意味がより深く理解できる。
特に11月22日の帝京大学対明治大学、11月23日の慶應義塾大学対早稲田大学、12月6日の早明戦は、2026年度の勢力図を読み解くうえで欠かせないカードだ。
2026年度の対抗戦はまだ優勝校が決まっていない。 伝統校の意地と新たな勢力図が交錯する終盤戦から、全国大学選手権へと続く大学ラグビーの熱戦に注目したい。