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【歴代襲名者】年寄「振分」はどの親方が名乗ってきたのか

氷室 凪 氷室 凪 • 更新: • 公開: • 読了約 8 分
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年寄「振分」は、特定の力士だけに結び付いた名前ではありません。引退した力士が襲名し、名跡の継承や変更によって別の親方が名乗ることがあります。

近年の振分名跡の主な変遷を整理すると、次のようになります。

- 2013年1月:元高見盛(加藤精彦)が振分を襲名。
- 2020年1月:元高見盛が東関へ変更。 東関部屋を継承しました。
- 2020年12月:元寶千山(棟方幸観)が振分を襲名。
- 2023年12月:元佐田の富士(山本哲博)が振分を襲名。元寶千山は出来山へ変更しました。
- 2024年7月29日:元旭日松(松嶋広太)の桐山親方が振分を襲名。
- 2024年9月24日:元妙義龍(宮本泰成)が振分を襲名し、現在に至ります。

この変遷は、日本相撲協会の年寄名跡襲名に関する公式発表で確認できます。特に2023年12月27日には、寶千山と佐田の富士がそれぞれ振分と出来山の名跡を交換する形で襲名変更しました。

また、2024年7月29日には元旭日松の桐山親方が振分を襲名。その後、9月22日に退職し、2日後の24日に妙義龍が同じ名跡を襲名しています。

こうした経緯を見ると、元高見盛と元妙義龍の両方が振分親方と呼ばれていた理由が分かります。親方の名前は、現役時代の四股名のように本人と一生結び付くものではないのです。

【年寄名跡の仕組み】振分親方になるには何が必要なのか

振分親方

大相撲では、現役を引退した力士が親方として日本相撲協会に残るために、一定の条件を満たす必要があります。その際に関係するのが「年寄名跡」です。

年寄と親方はどう違う?

一般に使われる「親方」は呼び方で、制度上の正式な名称は「年寄」です。年寄名跡とは、引退後に年寄として活動するために襲名する名前を指します。

たとえば、妙義龍は現役時代には妙義龍泰成という四股名で土俵に立ちましたが、引退後は年寄「振分」を襲名し、振分泰成となりました。

年寄名跡は日本相撲協会が管理しています。参議院事務局の調査資料でも、協会の定款に基づき、年寄名跡は協会が一括管理する制度になった経緯が説明されています。個人間で自由に売買できるものではありません。

年寄名跡を襲名するための主な条件

日本相撲協会が2025年8月に公開した公式クイズでは、一般的な年寄名跡の襲名資格として、次の基準が紹介されています。

- 幕内在位20場所以上。
- 幕内と十両を合わせて通算30場所以上。
- 最高位が三役以上(関脇・小結)。

これらは一般的な年寄名跡の襲名資格です。加えて、自分の相撲部屋を新設する場合には別の条件があり、横綱・大関経験者、三役通算25場所以上、幕内通算60場所以上などの基準が設けられています。

妙義龍は最高位が関脇で、幕内在位も71場所です。そのため、年寄名跡の襲名資格に関しては、現役時代の実績が明確な根拠になっています。

ただし、年寄名跡を襲名できることと、新しい相撲部屋を設立できることは別問題です。現在の振分親方は境川部屋に所属し、部屋付き親方として後進を指導しています。

振分親方について誤解しやすい3つのポイント

インターネットで振分親方を検索すると、異なる年代の情報が混在することがあります。特に注意したいのは次の3点です。

1. 振分親方という名前は一人だけのものではない

過去には元高見盛や元旭日松など、複数の力士出身者が振分を名乗りました。現在の襲名者は元妙義龍です。

2. 元妙義龍は現役力士ではない

2024年9月に引退しており、2026年現在は年寄として活動しています。妙義龍の現役時代の戦績と、振分親方としての指導活動は分けて考える必要があります。

3. 境川部屋の師匠と振分親方は同じではない

振分親方は境川部屋所属の親方ですが、部屋の師匠を務めているという意味ではありません。部屋付き親方として、所属力士の指導に携わる立場です。

【振分親方に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:2026年現在の振分親方は誰ですか?
A1:元関脇・妙義龍の宮本泰成さんです。2024年9月24日に現役を引退し、年寄「振分」を襲名しました。現在は境川部屋に所属しています。

Q2:振分親方の本名は何ですか?
A2:宮本泰成(みやもと・やすなり)さんです。1986年10月22日生まれ、兵庫県高砂市出身で、2026年11月現在40歳です。

Q3:振分親方の現役時代の最高位は何ですか?
A3:関脇です。技能賞6回、金星6個を獲得し、幕内には71場所在位しました。

Q4:振分親方は元高見盛と同一人物ですか?
A4:別人です。元高見盛は2013年から2020年まで振分を名乗り、その後は東関親方になりました。現在の振分親方は元妙義龍です。

Q5:妙義龍はなぜ2024年に引退したのですか?
A5:左膝の不調による休場が大きな背景にあります。2024年秋場所を左変形性膝関節症で全休し、九州場所で幕下に転落する見通しとなった時期に引退を決断しました。

Q6:振分親方は現在どこの部屋で指導していますか?
A6:境川部屋です。引退後は部屋付き親方として後進の育成に携わり、2025年には地元兵庫県の力士育成や全国での新弟子探しについても報道されています。

Q7:振分親方は横綱や大関になったことがありますか?
A7:ありません。現役時代の最高位は関脇です。ただし、技能賞6回、金星6個という実績を残しており、幕内上位で長く活躍した力士です。

まとめ:振分親方の現在は指導者、今後は境川部屋での育成に注目

2026年現在の振分親方は、元関脇・妙義龍の宮本泰成さんです。2024年9月24日に現役を引退し、同日付で年寄「振分」を襲名しました。

現役時代は最高位関脇、技能賞6回、金星6個、生涯601勝597敗79休という成績を残しました。新十両での左膝の大けがから三段目まで落ちても再起し、約12年間にわたって幕内で戦い続けたキャリアは、相撲界でも印象的なものです。

引退後は境川部屋で指導者の道へ進み、若手の育成や新弟子の獲得にも取り組んでいます。本人が掲げる「立派な力士」を育てるという目標には、自身が経験してきた苦難や努力が反映されています。

【プロの結論】振分親方を評価するなら現役実績と指導者としての歩みを分けて見る

振分親方を理解するうえで重要なのは、現役時代の実績だけで現在の評価を決めないことです。

技能賞6回は技術面での評価、金星6個は横綱を破った実績、601勝という数字は長期間にわたる競技生活の成果を示します。一方、親方としての評価は、これから育てる力士の成長や部屋での指導実績によって積み重なっていきます。

また、元高見盛との混同を避けるには、襲名者の本名と襲名時期を確認するのが確実です。振分という名跡は複数の親方が受け継いできたものであり、現在の襲名者は宮本泰成さんです。

関脇まで上り詰めた経験と、大けがからの復活を知る指導者として、振分親方が境川部屋でどのような力士を育てていくのか。現役時代とは異なる立場での今後の活躍に注目したいところです。

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